Googleがドイツ・ベルリンに計画していたデータセンターの建設を中止

実現可能性、市場動向、および当社の事業優先事項に関する徹底的な検討の結果

Googleは、長期にわたるドイツのベルリン・ブランデンブルク州データセンター建設計画を中止しました。

Märkische Allgemeine Zeitung(MAZ)の報道によると、同社の広報担当者であるRalf Bremerは、データセンター建設計画を「実現可能性、市場動向、当社の事業優先事項の徹底的な検討を経て」撤回すると述べたようです。

Googleは2022年、ミッテンヴァルデのSchenkendorf地区近郊のL30とA13高速道路の間にある30ヘクタールの土地を購入し、データセンターを建設する計画でした。

今回、データセンターの建設計画を撤回した一方、広報担当者は「ベルリン・ブランデンブルクとフランクフルトのクラウドリージョン、およびハーナウのデータセンターを通じて、ベルリン・ブランデンブルクとドイツ全土へのコミットメントを維持し、今後ともドイツのデジタル化目標を支援し続ける」と強調しています。

MAZの報道によると、ミッテンヴァルデでの建設計画撤回の背景には、Googleがミッテンヴァルデを検討し始めて以降、AIの急速な進展と需要の増加があり、当該地域の電力供給がAIの計算ニーズに適していないことが挙げられます。MAZによると、AIが技術風景を変革する以前から、Googleのデータセンターは地域の電力網の拡張が必要だったとのことです。

30ヘクタールのサイトは、Googleが条件付き購入契約から撤退したため、現在新たな投資に利用可能となっています。

Googleは、2023年にベルリン・ブランデンブルク地域にクラウドリージョンを開設し、2017年にはフランクフルトでもクラウドリージョンを開設しています。

ベルリン地域は、Googleがスペースを借りているデータセンターを拠点としています。同社は他の地域で、2023年開設のハーナウのデータセンターを保有しており、3つの建設フェーズのうち1つが完了しています。

ハーナウのデータセンターはGarbeが開発し、10,000平方メートル(107,600平方フィート)の広さを有します。施設は水不足のリスクを軽減するため、断熱と乾燥冷却モードを組み合わせたシステムを採用していると報じられています。

また、同社はドイツのライン=マイン地域にデータセンター建設可能な2つの土地も保有しています。

2024年10月、フランクフルトのクラウドリージョンにあるGoogleのeurope-west3-cゾーンで12時間のサービス停止が発生しました。事故報告書によると、「問題の根本原因は、電源障害と冷却問題によりゾーンの一部分が停止し、サービスが低下したため」とされています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。