Wyoming Hyperscale White Box、初の持続可能なエコシステム開発へ
データセンターサービス市場は2026年までに50%以上の成長が見込まれており、 Wyoming Hyperscale White Box は、ハイパースケール・データセンター開発のための世界初の持続可能なエコシステムとなる、 Aspen Mountain Hyperscale Data Center (アスペンマウンテンハイパースケール・データセンター)キャンパスの建設開始を発表しました。
この120MWのマスタープラン型キャンパスは、100%熱を再利用することにより、カーボン・ネガティブなマルチビジネスエコシステムとなることを目指します。さらに再生可能エネルギーとともに、100%液体冷却の技術にとらわれない情報技術機器(ITE)を活用し、工業用水の消費と冷媒の使用を排除することを目指しています。
2020年に6代目の牧場主の家族のメンバーによって設立されたWyoming Hyperscale White Boxは、地球規模の気候変動に直接対処し、従来のデータセンター設計に内在する無駄を排除するクラス最高のソリューションを導入しながら、ハイパースケールのデータセンター容量に対する放物線状の需要を持続的に満たすためにリソースを結集しています。ワイオミングのハイパースケールは、革新的で効率的、持続可能で構築・運用コストが大幅に低い特許出願中の技術で業界を変革することを決定しました。
「気候変動や環境問題を克服するために未来のデータセンターを設計・構築し、将来の課題に対処するための俊敏なインフラを構築するには、これまでにないテクノロジーと、進歩的で知識豊富なチームのサポートが必要です」と、Wyperscale White Boxの創設者で経営メンバーのTrenton Thornockは述べています。「私たちの先進的なパートナーとともに、私たちはこの持続可能なデータセンター・エコシステムによって、ミッションクリティカルな施設の新しいスタンダードを確立します。」
アスペンマウンテンプロジェクトの30MWの第1期は、現在建設中で、2023年に試運転を開始する予定です。
液浸冷却の採用により、従来の空冷式データセンターと比較して電力効率が50%向上し、エネルギーコストが最大95%削減される予定です。また、持続可能性の観点から、バックアップ用蓄電池としてニッケル・亜鉛電池を採用した世界初のデータセンターとなる予定です。プロジェクトチームは、LEED v4.1 BD+Cゴールド認証の取得を目指し、戦略的に施設の設計を進めています。
また、Wyoming Hyperscale White Boxは、このプロジェクトが1エーカーあたりの建設密度が市場をリードしているため、米国を拠点とする超大規模データセンターキャンパスの中で最も低い開発コストの1つになると指摘しています。この効率性は、10MWのデータ保管庫がそれぞれ15,500平方フィート以下のスペースしか消費しないことによって実現されています。平均80kWのラック密度と100kW/ラックの高密度計算能力を持つAspen Mountainは、世界で最もスペース効率の高いデータセンターの1つになるはずです。
さらに、最初の開発で発生したすべての廃熱は、隣接する Wyoming Hyperscale Indoor Farms 施設に供給され、ユタ州のワサッチバレー全域の地元コミュニティに新鮮な農産物を提供するよう設計されています。また、このプログラムの熱再利用対策により、現在の農産物の供給源から出るトラック1台分の約70ガロンのディーゼルを相殺することができます。米国西部の大干ばつを最小限に抑えるため、アスペンマウンテンキャンパスでは工業用水を一切消費しません。
プロジェクトチームは、業界をリードするLEED認証に加え、データセンター設計文書とデータセンター施設構築に関するUptime Institute Tier III認証の取得も目指しています。
Digital Infra Network ( Michael Nelson 記者)より抄訳・転載
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。