EIA:米国電力使用量は2000年以降最大の伸び率に、主にデータセンターの需要が牽引

電力需要が4年連続で増加するのは2007年以来初めてとなる

米国エネルギー情報局(EIA)は、全国のデータセンター需要の増加を主な要因として、2000年以降で最大となる米国市場の電力需要の成長を予測しています。

EIAは1月の短期エネルギー見通しで、米国の電力使用量が今年1%、2027年には3%増加すると予測しています。EIAによれば、この増加は2007年以来初めてとなる4年連続の電力需要増加となり、2000年以降で最も高い成長率を記録する4年間になるとみられています。

EIAの局長であるTristan Abbeyは、次のように述べました。「米国のエネルギー生産は堅調を維持しており、天然ガス生産量は今年1日当たり約1090億立方フィートまで増加すると予測されています。米国の液化天然ガス(LNG)輸出が拡大し、電力需要が2027年にかけて増加すると予測しているため、天然ガス供給は極めて重要です。こうした電力需要の増加は、データセンターを含む大規模なコンピューティング施設からの需要拡大によって主に牽引されています。」

米国の電力会社は、今後10年間においてデータセンター顧客による大幅な負荷増加を見込んでいます。例えば、American Electric Power(AEP)は米国の11州に電力を供給していますが、2025年第2四半期以降、2030年までの負荷需要計画が24GWから28GWへと増加したと10月に報告しています。この増加の約80%は商用データセンターに関連しているとされています。

同様の成長予測は米国全体で確認されており、Wood Mackenzieは10月に、米国の電力会社は2037年までに160GWを超える新たな大規模負荷需要に対応することを約束していると報告しています。

EIAの報告によると、太陽光発電は発電量の増加が最も大きくなると予想されており、約70GWの新たな容量が追加され、2026年と2027年の両方で21パーセント増加すると予測されています。

天然ガス発電は2026年には横ばいで、2027年には1%増加すると予測されています。石炭火力発電は2026年に9%減少し、2027年には横ばいとなる見込みです。

トランプ大統領率いる現米政権は、昨年の就任以来、データセンター部門からの急増する需要に対応するため、再生可能エネルギーよりもガスと石炭を優先してきました。米エネルギー省は極めて石炭寄りの姿勢を示しており、10月には老朽化した石炭火力発電所の改修と再稼働のために6億2500万ドルの基金を創設しました。

11月、DCDは米国の電力会社が政権から圧力を受け、石炭火力発電所の閉鎖計画から撤退する動きが強まっていると報じました。エネルギー会社Southern CompanyのCEOであるChris Womackは「コンバインドサイクルであれ燃焼タービンであれ、多くの天然ガス設備を建設する必要があります。電力網にとって必要な資源であるため、可能な限り石炭火力発電所の稼働を延長するつもりです」と述べています。

一方で、再生可能エネルギーへの支援は大幅に削減されています。昨年7月、米上院はトランプ大統領の「ビッグ・ビューティフル法」を可決し、中国製部品を使用していないことを証明できない場合、2027年12月以降に完成する風力発電プロジェクトに50%、太陽光発電プロジェクトに30%の税金を課す内容となっています。

Rhodium Groupによると、風力と太陽光に対する物品税は、税控除の喪失に加えてコストを10〜20%押し上げることになり、その追加コストは消費者に転嫁される可能性があります。これにより最大4,500件のクリーンエネルギープロジェクトが中止に追い込まれ、年間のエネルギーコストが数十億ドル規模で増加する可能性があるとされています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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