アリババと百度(Baidu)が量子研究所を閉鎖
中国政府はこの技術を戦略的優先事項としているにもかかわらず、両社とも閉鎖の理由を明らかにせず
中国のハイテク企業アリババと百度(Baidu)が、量子コンピューティングの研究部門を閉鎖しました。
電子商取引とクラウドの大手アリババは2023年11月に研究所を閉鎖し、インターネット検索プロバイダーの百度も1月にそれに続きました。
アリババは閉鎖に際して、研究所と関連する実験設備を浙江大学に寄付し、社内の研究イニシアチブであるDAMOアカデミーは人工知能に軸足を移すと述べました。研究所の閉鎖により約30人が解雇されましたが、浙江大学は影響を受けた従業員を採用し、独自の量子研究に従事させる予定だと報じられています。
百度も研究施設を学術機関に譲渡し、北京量子情報科学院(BAQIS)にラボを寄付しました。
両社とも、閉鎖の理由を公表していません。
中国政府、量子コンピューティングを戦略的優先課題に
百度が研究施設を閉鎖したのと同じ月に、中国政府の科学技術部は戦略的優先事項をまとめた文書を発表しました。そのリストには、量子クラウドプラットフォームの展開と量子コンピューティング技術の研究開発強化が含まれていました。
2020年、中国の科学者たちは量子の覇権を主張するため、初のフォトニック量子コンピューターを構築したと主張しました。
「Jiuzhang(九章)」 と呼ばれるこのシステムは、当時世界最速だった日本のスーパーコンピューター「富嶽」の100兆倍近い速さで特定の計算を行うことができたと報告されています。
中国の研究者によれば、この53量子ビット・プロセッサーは、ガウス粒子サンプリングによって最大76個の光子を3分で検出できたといいます。彼らはまた、自分たちのシステムはGoogleのSycamoreマシンの100億倍高速だとも主張しています。
しかし、「Jiuzhang」についての主張は、独自に検証されたものではありません。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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