
Starcloudが宇宙でAIモデルを実行
宇宙データセンターの競争が激化する中
宇宙データセンターのスタートアップであるStarcloudは、宇宙空間でAIモデルを稼働させています。
同社がNVIDIA H100 GPUを搭載した衛星を打ち上げてから1か月後、Starcloudは現在、Googleの大規模言語モデル(LLM)「Gemma」を実行し、応答を取得しています。
CNBCの報道によると、これは高性能なNVIDIA GPUを使って宇宙でLLMを実行した初めての事例です。
StarcloudのCEOであるPhilip JohnstonはCNBCに対し、Gemmaの運用は「宇宙にデータセンターを設置するというコンセプトが機能する証明です」と語りました。「この非常に強力でパラメータ数の多いモデルが、私たちの衛星上で稼働しています。クエリを送信すれば、地上のデータベースにチャットを送信したときと同じように、非常に高度な応答を返してくれます。それを衛星で実現できるのです。」
Gemmaに使用されている衛星はStarcloud-1で、主に試験衛星として打ち上げられました。ただしStarcloudは、試験が計画通り進めば、宇宙に大規模なデータセンターを打ち上げる予定だと述べています。
競争が激化
「宇宙データセンター」のコンセプトは、イーロン・マスクのSpaceXやジェフ・ベゾスのBlue Originを含む複数の企業から、ますます関心を集めています。
ベゾス氏は10月に、10年以上/以内には宇宙にGW級のデータセンターが存在するだろうと述べました。今週初め、Wall Street Journalは、この件に詳しい関係者の話として、Blue Originが実際に1年以上も前から必要な技術の開発に取り組んでいると報じました。Blue OriginはWSJへのコメントを拒否しました。
一方、11 月にはイーロン・マスクがSpaceXも宇宙にデータセンターを展開しようとしていることを明らかにし、その後、このプロジェクトを推進するために300億米ドル以上の資金を調達する新規株式公開を計画していると報じられています。
さらに、Googleの元CEOであるEric Schmidは今年、データセンターを軌道上に設置するためにロケット企業Relativity Spaceを買収したと述べ、11月には、テラワット級のコンピューティング能力を宇宙に設置する長期計画「Project Suncatcher」を発表しました。
これらはこの分野における最大手企業の一部ですが、他の企業もこの分野に参入しています。Axiom Space、NTT、Ramon.Space、Sophia Spaceなど、他にも多くの企業が宇宙データセンターの導入を検討しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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