IBMとAMD、コンフィデンシャルコンピューティングで連携
IBMとAMDは、 両社のセキュリティ及び人工知能(AI)関連製品を改善する目的で、複数年に渡る共同開発契約(JDA)に締結しました。
この契約は、ハイブリッドクラウドやハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)上のAIアクセラレータにおける「コンフィデンシャルコンピューティング」のためのオープンソースソフトウェア、オープンスタンダード、およびオープンシステムアーキテクチャに基づいています。
クラウド環境におけるセキュリティ、AI
IBM Researchのディレクター、Dario Gil氏は、次のように述べています。「AMDの技術革新への取り組みは、デジタル世界の接続、保護、強化を支援するハイブリッドクラウドの採用を開拓し加速していくという我々の使命と一致している。IBMは、高度な研究、開発、および新しいテクノロジーのスケーリングを通じて、弊社ハイブリッドクラウド製品の選択肢、俊敏性、およびセキュリティを提供することに注力している」
AMDのエグゼクティブVP兼CTOのMark Papermaster氏は、次のように述べています。「IBMとの今回の合意は、業界リーダーと協力するといった我々の長年にわたる取り組みに沿う動きだ。AMDは、IBMと共にAI事業を拡張し、データセンターのワークロードを加速し、クラウド全体のセキュリティを向上させていけることに興奮している」
AMDとIBMの研究者は、JDAの締結完了を受け、既に協力を開始しています。
「コンフィデンシャルコンピューティング」は、仮想マシン(VM)を介し、処理段階で機密データを分離するクラウドコンピューティングテクノロジーです。
7月に、AMDとGoogle Cloudは、第2世代AMD Epycプロセッサを搭載したGoogle Compute Engine用のConfidential VMを発表しました。10月には、AMDは半導体企業のザイリンクスを350億ドルで買収し、2021年末までに完了する予定です。 ザイリンクスの強味であるプログラマブルゲートアレイ(FPGA)は、特定のワークロードを高速化するためにユーザがその場で設定可能なロジックブロックで構成されています。このチップは、自動車、航空宇宙、軍事部門のみならず、5G通信やデータセンターでも人気があることが証明されています。
一方その同月に、IBMはITサービス事業の分割を発表しました。現時点で名称はまだ決まっていませんが、同社は約190億ドル規模の収益をベースに新事業部門の活動を開始します。IBMの残りの部分は、IBMが2019年に340億ドルで買収したRed Hatの事業の一部であるOpenShiftをベースにし、クラウドIT(ハイブリッドクラウドを含む)に注力する事業として継続します。
Data Center Dynamics
原文はこちら
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。