Iceotope、HPE、Intelが “fit and forget”液冷式通信エッジサーバーを開発
Iceotope、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)、インテルの3社は、液冷式通信エッジサーバーを開発しました。
KUL RANは、高密度、低遅延のエッジ、仮想化RAN、5Gサービスをサポートするように設計されています。
モジュール式ユニットには、第4世代インテルXeonスケーラブル・プロセッサを搭載したHPE ProLiant DL110サーバーが組み込まれています。Iceotopeは、流体マニホールド、ホース、ラックマウント型の液体または空気熱交換器などの外部インフラを必要としない自己完結型の冷却システムを提供します。
Iceotope社のCEOであるDavid Craig氏は、KUL RANは5G無線アクセスネットワーク(RAN)の展開における「差し迫った課題」に対処するものであり、この提携により「5Gを活用したアプリケーションの数々が、産業、商業、消費者のあらゆる場面で、データ処理とコンテンツをより身近なところで利用できるようになる」と述べています。
Iceotope社によると、この製品は “fit and forget”エッジ製品として設計されており、エネルギー使用量と水消費量を削減し、事業者が周囲の気象条件に直接さらされるような環境問題をコントロールできないデータセンター以外のエッジ環境にも対応できる堅牢性を備えているといいます。
なお、データセンター冷却の専門機関であるASHRAEは、2020年にエッジ・データセンターの導入に関する指針を発表していました。ASHRAE TC 9.9のメンバーであるJon Fitsh氏は、2020年にDCDに対し次のように述べていました。「これらのエッジデータセンターは、さまざまな汚染や自動車の排気ガスが存在する汚れた大都市圏に設置することが可能となる。また農業地帯や、季節風で砂嵐が吹き荒れる埃っぽい地域に設置することもできる」
KUL RANは、少ない保守点検回数でスムーズに稼動し、運用コストを削減するはずだとIceotopeは言います。また、IP67準拠の筐体は、デリケートなプロセッサや サーバー・コンポーネントに埃や天候、汚染物質が到達するリスクなしに、設置、取り外し、交換が可能です。 さらに、熱衝撃、埃、その他の空気中の有害物質から100%保護され、”稼動期間中、工場出荷時のクリーンな状態を保つ “ことを Iceotope は約束しています。
多くのデータセンター機器とは異なり、このシステムは電気通信アプリケーションで要求されるNEBSコンプライアンス基準を上回るように設計されています。
このエッジ・ユニットは、同じ3ベンダーがラック・メーカーのnVentとともにMobile World Congressにおいて発表した、データセンターに設置される通信アプリケーション向けに設計された液冷ラック「Ku:l Extreme」に続くものです。
HPEのサービスプロバイダー、OEM、通信事業者、主要アカウント担当上級副社長兼ゼネラルマネージャーPhil Cutrone氏は、この製品はRANとOpen RANの成長に不可欠であると話しています。
Iceotopeは昨年、シンガポールを拠点とする投資会社ABCが率いる投資家シンジケートから3,000万ポンド(3,800万ドル)の資金提供を受け、その中にはnVentも含まれていました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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