IBMメインフレームの売上高が2023年第2四半期に30%減

IBMは最新の四半期決算で横ばいの売上を計上し、メインフレームの売上は今期大幅に減少しました。

同社は今週、2023年第2四半期の決算を発表し、横ばいの収益に対して健全な利益を報告したものの、同社のインフラ部門は大幅に減少し、zSystems部門が最大の損失となりました。

しかし同社は、現在のメインフレームの販売サイクルは前世代と比較して順調に推移していると述べています。

全体では、売上高は0.4%減の155億ドル、粗利益は85億ドル、純利益は16億ドルとなりました。

ソフトウェアとコンサルティングの売上はともに増加(それぞれ7%、4%)したものの、インフラストラクチャーは15%減少でした。

インフラストラクチャーの四半期売上高は36億ドルで、zSystemsは前年同期比30%減となりました。

IBMの アルビンド・クリシュナ 会長兼CEOは、決算発表の中で、「各組織は、当社のハイブリッド・クラウドとAIテクノロジー、そしてコンサルティング能力を活用し、業務の変革に取り組んでいます。信頼できる企業向けAIソリューションを求めるお客様のニーズに応え続け、特に最近発表したWatsonx AIプラットフォームへの反響はエキサイティングなものです。最終的には通年の収益とフリーキャッシュフローの成長期待に引き続き自信を持っています。」

同社は2022年4月、Zシリーズ・メインフレームの最新モデルz16を発表しました。2019年に発売されたz15に続くものです。このシステムには同社の新しい7nm Telum Processorが搭載されており、IBMによると、トランザクションに対してAIの推論を行い、不正分析を行いながら1日あたり3000億件の推論リクエストをわずか1ミリ秒のレイテンシで処理できます。新しいラックマウント型z16メインフレームオプションは2023年4月にリリースされました。

IBMの上級副社長兼最高財務責任者(CFO)のJames Kavanaugh氏は、次のように述べています。「当四半期は、ソフトウェアとコンサルティングという成長ベクトルが収益を牽引し、ポートフォリオ・ミックスの改善と生産性向上への取り組みにより、売上総利益率は引き続き拡大しました。今年は、強力なキャッシュポジションを成長のための投資に活用し、ハイブリッドクラウドとAI戦略を強化するために7件の買収を発表しました。」

その後の決算説明会で同氏は、メインフレームの収益減少は「製品サイクルのダイナミクスを反映している」と述べています。

z16がリリースされてから最初の5四半期を通じて、収益は以前のサイクルを大きく上回っています。「メインフレーム全体では、GAから4四半期という現状を考えると、かなり満足しています。昨年は全体で77%成長し、今年もそれを維持しています。第2四半期は30%減少したと思いますが、2年間のCGRは、これまでのところ、5四半期で最も成功したプログラムであり、メインフレームです。」

2023年第1四半期の業績で、IBMは143億ドルの四半期収益、75億ドルの粗利益、9億ドルの純利益を計上しました。同四半期のインフラ収益は31億ドルで3.7%減少したが、z Systemsは前年同期比で7%増加しています。



この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。



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