SAP、ウクライナ侵攻に伴いロシアからの「秩序ある撤退」を計画、クラウドサービスを停止
ドイツの多国籍ソフトウェア企業SAPは、ロシアによるウクライナへのいわれのない侵攻を理由に、ロシア国内での事業をさらに縮小していく計画である事を発表しました。
同社は3月上旬にロシアとベラルーシでの新規販売を停止しており、現在はロシア国内でのすべてのクラウド事業の停止を行っている段階です。
「データセンター内のデータは、SAPではなくお客様のものである」と同社はこのように声明で述べています。
「そのため、クラウドシャットダウンの一環として、ロシアの非制裁対象企業に対し、データの削除、送付、ロシア外のデータセンターへの移行のいずれかを選択できるようにした。マイグレーションパスを選択したロシア企業に対しては、現在のサブスクリプション期間満了時に契約を更新しないことにしている」
オンプレミス機器については、SAPはロシアでの製品のサポートと保守を停止する計画です。「我々はこの決定を実行する上で、複数の選択肢の評価を行っており、それぞれが、制裁を受けない顧客に対する我々の義務を引き続き尊重することを保証するものである」
「ロシア国内でオンプレミスのソフトウェアを使用している既存顧客については、引き続き製品を使用することができる」と同社は付け加えています。
SAPは、ウクライナ難民を支援するために370万ユーロ(400万ドル)を寄付し、ウクライナの国家企業医療調達に取り組むNGOに対し、ソフトウェアライセンスを寄贈すると述べています。
尚現在、Intel、AMD、IBM、Nvidia、およびTSMCは、いずれもロシア向けの販売を一時停止しています。また、Cisco、Google、Microsoft、Oracle、Apple、Netflix、Sabre、Ericsson、Infosys、PayPal、Mastercard、Visaなどの企業も、同国での業務を停止しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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