ガートナー、2027年までに75%の企業がデータセンターの持続可能性戦略を持つようになると予測
ガートナーは、2027年までに全組織の75パーセントがデータセンターインフラの持続可能性プログラムを導入するだろうと予測しています。
これは、同社の2022年の予測値であった5パーセントから大幅に増加したことになります。
ガートナーのシニアプリンシパルアナリストであるAutumn Stanish氏は、次のように述べています。「持続可能性に関する責任は、CIOからインフラストラクチャーおよびオペレーション(I&O)リーダーに引き継がれ、特にデータセンター周辺のITの環境パフォーマンスを向上させることがますます重要になってきています」
「しかし、環境への影響にのみフォーカスすべきではありません。サステナビリティは、ブランド、イノベーション、レジリエンス、人材獲得など、環境以外の要素にも多大なプラスの影響を与えることができます」
ガートナーが2022年に全世界の221人の回答者を対象に行った調査によると、インフラおよび運用分野のトップ企業は、持続可能な戦略から、最大60%のコスト削減、より優れたイノベーションの推進、リスク管理・軽減の改善といった3つの大きなメリットを得ています。この調査では、回答者の85%が、持続可能な投資が組織を混乱から守るのに役立つことに同意していることがわかりました。
IEEEシニアメンバーにしてクイーンズ大学ベルファストの機械・航空宇宙工学部教授でもあるAoife Foley氏は、実際には必要のないデータをどれだけ保存しているかを検討することも企業の責任であると付け加えています。
「ダークデータは、世界中で保存されているデータの約54パーセントを占め、その大半は何の役にも立ちませんが、それらすべてのデータにはコストがかかっています。データの集まり方を見ると、構造化されていないものばかりです」とFoley氏は言います。「大量のダークデータを保存することは、エネルギーを浪費することになり、その多くは再生不可能な資源で動いています。例えば、米国では、データセンターのデータ ストレージに伴う電力消費は、2020年には140億kWhに達すると推定され、その結果、ほぼ6.5メートルトンのCO2が排出されることになるのです」
Google、Microsoft、Meta、AWSなど、多くのデータセンターサービスプロバイダーは、すでに二酸化炭素排出量の削減と再生可能電力の利用拡大に取り組んでいます。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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