AIブームでマイクロソフトの水使用量が34%急増

OpenAIのデータセンタープロバイダーで水不足

マイクロソフトによると、同社は2022年に主にクラウドデータセンターのために640万立方メートルの水を消費しました。

これは前年比で34%急増したことになり、少なくとも部分的には生成AIのワークロードが原因だと考えられています。

マイクロソフトは年次環境持続可能性報告書の中で、2030年までに水にポジティブな企業になるという目標を改めて表明しました。その一環として、今後10年間で1,500万立方メートルを超える水の補給が見込まれる6つの新規プロジェクトに投資したと発表しました。

また、ブラジル、インド、インドネシア、メキシコの16万3,000人を含む85万人以上に清潔な水と衛生設備へのアクセスを提供するプロジェクトにも資金を提供しました。

「データセンタービジネスが成長を続ける中、マイクロソフトは、水とエネルギーの両方のリソースからの資源の消費量を削減し、開発地域の電力と水の需要のバランスを取りながら可能な限り効率を高めることに重点を置くことに取り組んでいます。今後建設されるデータセンターはすべて、水とエネルギーの節約に重点を置き、LEEDゴールド認証を取得する予定です。」

マイクロソフトは、施設の水使用量の内訳や目標とする水使用効率(WUE)については明らかにしなかったものの、次のように述べています。 「スウェーデンやフィンランドのような世界の一部の地域のデータセンターは、自然に涼しい環境で稼動しており、冷却のための淡水は必要ありません。」

「当社はまた、ハイデラバードキャンパスに新たに4台の空対水発電機に投資し、それぞれの発電機の設置容量は500リットルです。」

「ベンガルールキャンパスには断熱冷却システムを導入し、HVACシステムをより効率的なものにする取り組みと同様に、エネルギー消費量を削減しました」とマイクロソフトは述べています。

ワシントン、テキサス、カリフォルニア、シンガポールのデータセンターでは、再生水を使用しています。

マイクロソフトは、直近の水使用量急増の理由を明らかにしていないが、生成AIのワークロードには、より高密度のサーバーラックとより効果的な冷却ソリューションが必要であり、これは水消費量の増加につながる可能性があります。

Googleの学習・持続可能性担当SVPであるBen Gomes氏は、独自の環境報告書の中で、「当社のデータセンターにおけるAIコンピュートによるエネルギー使用量と排出量の将来的な増加を予測することは困難です」と述べ、AIが同社の持続可能性目標を維持することを困難にしていることを認めました。

報告書の中でGoogleは、同社のデータセンターが昨年消費した水の量は1950万立方メートルで、20%増加したと述べています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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