障害の影響でFastlyの収益が減少、CDNが主要顧客を失う

コンテンツ配信ネットワークの「Fastly」は、6月に発生した大規模障害の影響による収益の減少、そして顧客を失った事を発表しました。

Fastlyは、企業のデータセンターとエンドユーザーとの間でエッジクラウドを提供し、レイテンシ(遅延)の低減、DDoS攻撃からの保護、トラフィック急増への対応などを行っています。

しかし、6月8日に、顧客の設定変更によって引き起こされたソフトウェアのバグにより、システム全体がダウンしてしまいました。

その結果、Amazon.com、Twitch、Reddit、英国政府のウェブサイトなど、数多くのサイトやサービスに影響が及びました。

高くついた49分間

この障害はトラフィック量の減少を引き起こし、Fastlyは顧客に対しクレジットを提供しなければなりませんでした。

「お客様と協力してトラフィックを通常のレベルに戻す作業を行っているため、近・中期的には、障害による収益への下流の影響が出てくると予想している」FastlyのCEOであるジョシュア・ビクスビー氏は、株主へのレターの中でこのように述べています。

彼は次のようにも補足しています。「私たちにはいくつかの顧客がおり、そのうちの1社はトップ10の顧客で、まだトラフィックをプラットフォームに戻していない。また、いくつかの顧客が新規プロジェクトの立ち上げを延期したため、当社プラットフォームへのトラフィックの流入タイミングが遅れている」

「今回の障害およびこれらの遅延は、当社の第3四半期および通期の見通しに影響を与えるだろう」

同社の株価は19%下落しました(ただし、思いがけず会社の規模の宣伝となったったことで、障害発生直後には急騰していました)。

しかし、障害によるコストが発生したにもかかわらず、同社は前年同期比14%増の8,500万ドルの収益を計上しています。これは、ウォール街が予測した8,570万ドルをわずかに下回るものでした。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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