厳しい状況下でのエッジ展開【特集】
ソフトウェアは出張サービスを軽減する
エッジコンテナは、プラグイン・アンド・プレイのXboxよりもはるかに複雑です。コンテナを基地局やその他の戦略的な場所に降ろすと、すぐに稼働するわけではありません。稼働させるには設定を施しメンテナンスを行う必要があります。したがって、エッジ展開では機器に焦点が当てられていますが、それを機能させるのはソフトウェアです
CBREなどの大手データセンターコンサルティング企業や、Vertiv、Schneider、Huaweiなどの大手機器メーカーは、リモート管理プロセスを管理できる DCIM ソフトウェアの推進に取り組んでいます。また一部のデータセンター事業者も同様の動きを進めています。
エクイニクスの場合、エッジサービスを施設内に設けているため、メンテナンスの際にトラックを使う必要はありません。ただし、同社は、数百もの MAC (移設・追加・変更作業)をソフトウェア実行の速度で処理する SDN ベースの相互接続プラットフォーム「Equinix Cloud Exchange Fabric(ECX-F)」に、自動化への大規模な投資を行ってきました。
Vaporの場合はハードウェアをサイトに送る必要がありますが、特に2人の顧客担当者が同時に作業できるスペースがほとんどないマルチテナント型施設の場合も想定し、サイトでのエンジニアリング作業を最小限に抑えられるように努めています。「我々は、Vaporクラウドを構築した。レンガとモルタルだけのものではない 」とCrawford氏は言います。「我々は文字通りAPIから始めて、必要なものに逆戻りした。Vaporのような会社を実現したものの1つは、コアの仮想化だ」
施設にスタッフを派遣することは、最もコストがかかることかもしれません。Vaporが行った改善は、部品故障の可能性が高い時期を特定する 予知メンテナンス です。同社の利用顧客は、ハードウェア監視 API を通じてハードウェアの監視を行っています。
「すべての大手クラウド事業者は、データセンターで機械学習の予知メンテナンスを行っている。これをエッジにまで拡張させることで、出張サービスの回数を減らすことができる」とTrifiro氏は説明しています。
エッジには何が必要か?
では、エッジで次に来るものは何でしょうか?それは「成熟」である、とPoole氏は言います。「現時点では、市場はエッジの長期的な運用モデルを十分に把握できていない。しかし今後エッジ導入の市場が進化するにつれて、標準化や認証が進んでいくだろう。そして、エッジ効率性を実現する最も実用的かつ実現可能な方法についての業界の中でのコンセンサスが生まれるだろう」
IDCのMcCarthy氏は、誰かが杭を立て、これが最善の方法であると言うまでにはしばらく時間がかかるだろうと述べています。彼は、購入者に対し、SLAや契約の詳細をしっかり読むことを薦めています。「そうすると、多くの事業者が保証内容に関してさまざまな考えを持っていることがわかる。稼働時間を保証するものもあるが、エッジが提供するニーズの多くはパフォーマンスだ。これは、SLAに含まれないことが多い領域である」
Beltramino氏は、エッジコンピューティングには、 IT運用とソフトウェア開発を組み合わせた、ソフトウェア開発におけるDevOpsモデルのようなものが必要である、と言います。
「これは、運用ソフトウェアの開発をより効率的かつ柔軟にし、運用チームとソフトウェア開発者の間に存在しなかった架け橋をかけた。このようなプロセスは、データセンターでもエッジデータセンターでもまだ全く実施されていない」
Data Center Dynamics
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