Appleのデータセンターが2024年に25億Kwh以上を消費

8つの運用データセンターとコロケーション施設の電力に使用

Appleは、最新の環境進捗報告書によると、世界中のデータセンターコロケーション施設に電力を供給するため、2024年までに25億kWh(2,500GWh)の電力を使用したとのことです。これは、同社のデータセンターポートフォリオが約23億4400万kWhの電力を消費した昨年から増加しています。

この電力は、北米、ヨーロッパ、アジアの8つのデータセンターで使用されました。このエネルギーの100%は、太陽光、風力、バイオガス、水力発電などの再生可能エネルギー源から得られました。

Appleの再生可能エネルギー容量構成は太陽エネルギーが占めており、支援する運用プロジェクトの72%を占めています。2024年には、Ib Vogtと長期売電契約(PPA)を締結し、マドリードの北西、セゴビア県にあるCastaño Solarプロジェクトから105MWacの太陽光発電を引き取りました。

自社のデータセンター全体で、さまざまな再生可能エネルギー源を使用して事業を支えています。アリゾナ州メサでは、5億3,000万kWhの電力を使用し、施設の駐車場に設置された4.67MWのオンサイト太陽光発電設備を含め、その100%が太陽光発電によるものでした。

ノースカロライナ州メイデンのデータセンターでは、4億6,600万kWhを消費し、68%が太陽光発電、32%が風力発電でした。

ネバダ州リノの施設では、Appleは4億5,400万kWhを使用し、太陽光発電池に太陽光を集中させるために曲面ミラーを使用した20MWのFort Churchill Solar Arrayを含む、すべて太陽光エネルギーで賄いました。

オレゴン州プリンビルのデータセンターでは、2億5,500万kWhを消費し、56%が風力、43%が太陽光、1%がマイクロ水力発電によるものでした。Appleは現在、この地域でマイクロ水力発電プロジェクトを1つ運営しており、そのうちの1つは灌漑用水路沿いに建設されたものであると述べています。

デンマークでは、データセンターが5,900万kWhの電力を消費し、その100%が42MWの太陽光発電プロジェクトと17MWの風力発電プロジェクトによるものでした。

一方、中国の2つのデータセンターでは合計2億1,400万kWhを消費し、エネルギーは太陽光と風力から均等に分配されました。

昨年に比べて電力消費量が増加しているのは、Appleがアイオワ州のWaukeeデータセンターをついに稼働させたためです。400,000平方フィート(37,000平方メートル)の同センターは、2017年から建設が進められており、10月にようやく通電を達成しました。

コロケーション施設のエネルギー使用量は、明らかにされていません。同社は、報告書の中で次のように述べています。「コロケーション施設でのガス使用は、運用管理外であると考えられます。」

クラウドの利用状況も明らかにされていません。AppleはGoogle Cloudの長期的な顧客であり、同プラットフォーム最大のストレージ顧客であると考えられています。

また報告書では、2030年までにすべての事業でカーボンニュートラルを達成するという広範な目標の一環として、温室効果ガス排出量全体を60%以上削減したと発表しています。

この目標の一環として、同社は排出量を75%削減し、残りを炭素除去や再生可能エネルギー契約によって相殺する計画です。Appleにはいくつかの炭素除去イニシアチブがあり、ピーク時に年間100万トンのCO2を除去することを目標とする長期炭素除去基金があります。

グローバルサプライチェーンは現在、合計で17.8GWの再生可能エネルギーを使用しています。これにより、2024年には二酸化炭素排出量を4,100万トン削減されたと述べています。

節水への取り組みでは、Appleは2013年以降、Supplier Clean Water Programによって900億ガロン以上の真水を節約したと報告しています。2024年には140億ガロンが節約され、サプライヤーは平均42%の水を再利用しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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