DCs for Bees計画、データセンターに授粉支援を呼びかけ
世界中でミツバチなどの花粉媒介者が減少する中、Host in Irelandは、データセンター事業者らに対し、生物多様性をサポートする計画を採用するよう呼びかけています。
「DCs for Bees」は今週、「Pollinator Plan(花粉媒介者計画)」を発表しました。この計画では、増え続ける野生の花の保護や、巣作りのための場所の提供など、データセンターやキャンパスを花粉媒介者にとってより親しみやすいものにするためのアイデアを提示しています。尚、この計画は、アイルランドのNational Biodiversity Data Centre(国立生物多様性データセンター)による「All-Ireland Pollinator Plan(全アイルランド花粉交配者計画)」からの支援を受けています。
ミツバチに優しい
「アイルランドに生息する野生のハチ98種のうち、3分の1が絶滅の危機に瀕しており、一般的なマルハナバチは生息数が驚くほど減少し続けています。希少種は生息地の喪失によって消滅し、一般種は、現在の景観管理の方法では生き延びるのに十分な餌がないため、苦しんでいます。花粉媒介者は非常に困難な状況にありますが、私たちはそれを受け入れる必要はありません。私たちは彼らの運命を変えることができるのです」と、All-Ireland Pollinator Planの共同創設者であるウナ・フィッツパトリック氏は話しています。
データセンター事業者は広大な土地を所有しており、開発が進んだ土地でもミツバチに優しい取り組みが可能である、とDCs for Beesは述べています。オンラインイベントで発表されたこの計画では、飼料となる植物を含む既存の生け垣の保存や、野生の花が育つように芝生の刈り込みを減らすことなど、42のアクションが提案されています。また、ミツバチに巣作りの場所を提供するために、壁に「ビー・ホテル」を設けたり、マイニングビー用の土手を作ったりしています。DCs for Beesは、サイト内で木材に穴を開けて巣作りのスペースを確保することも提案しています。
データセンター業界は、All-Ireland Pollinator Planに賛同してくれた最初の業界であると、フィッツパトリック氏は言います。「Host in Irelandは、業界全体の組織として、アイルランドにおける蜂の減少にどのように対処できるかについて、私たちにアプローチしてきた最初の団体だった。我々は、彼らが適切な結果を得るために、適切な時期に適切な行動計画を立てていることを確認するために、パートナーシップを築いてきた」
契約を結んだデータセンター事業者の中には、CyrusOneもおり、そのマネージングディレクターでEVOのマット・プルン氏は次のように述べています。「DCs for Bees Pollinator Planの具体的な行動計画は、社内で簡単に展開することができ、また従業員にとっては地域コミュニティへの具体的な還元方法となっている」
パンフレットには、ビジネス的にもメリットがあり、データセンターを従業員にとってもより良い場所にすることができ、「仕事人生に大きな目的を求める新たな人材をこの業界に惹きつけるのに役立つ」と書かれています。また、花粉媒介者関連で同僚とつながれば、「つながることはいいことだから」と、他のコラボレーションへのきっかけになる点についても示唆しています。
また、「DCs for Bees」は、CSR(Community and Social Responsibility:地域社会と社会的責任)の観点からも有効であり、企業にとっては成功事例として語り継ぐことができるとしています。
Host in Irelandの創設者であるギャリー・コノリー氏は、次のように述べています。「この取り組みが他の業界の模範となり、この非常に重要な地球規模の問題にさらに大きな変化をもたらすことを私たちは期待している」
Data Center Dynamics
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