AT&T CEO「今は戦時下のようなものとして見ている」
AT&TのCEOは、現在の新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の発生を第二次世界大戦時と比較し、ISPプロバイダーは備えを進める必要がある、とのコメントをしています。
同社は、在宅勤務の急増によるインターネット利用の急増を目の当たりにしているといいます。
CEOのRandall Stephenson氏はCNNに対し次のように語っています。「米国内の企業が全員を各家庭に帰すと、トラフィックのパターンは変化する。モバイル通信量は40%増加し、WiFi通信量は100%増加するだろう。これは、インフラ環境は引き続き通信を許容しており、非常に良好に機能していることを示している。」
「しかしストレスの兆候が見られる。我々は外に出て、ネットワークの増強をしなければならない…しかし現時点で、ネットワークは非常にうまく機能している。米国は、通信インフラへの投資において世界をリードしている。このような国家的危機の中で、数十億ドル規模の投資が今報われている。」
Stephenson氏によると、AT&Tには現在、約9万人の従業員が在宅勤務しているが、その他数千人ものスタッフや技術者は依然として米国各地のオフィスで働いていると言います。
戦時下のような準備
CEOは次のように付け加えています。「あらゆる企業は我々の事業を評価することになると思う。これから出てくるもの、それはまさに我々が見ようとしていたことだと思う。」
AT&Tは、家庭用インターネットの利用顧客に対し、ブロードバンド回線のデータキャップ(帯域制限)を一時撤廃する誓約を発表しました。米国の政治家らも、各ブロードバンド提供企業に対し、インターネット費用の上限の一時的な撤廃を求めています。
18名の上院議員は、ISP企業8社のCEOへ宛てた書簡に署名し、次のような要求を投げています。「Covid-19の影響を受けるすべてのコミュニティに対し、ブロードバンドの上限と関連料金の一時的な撤廃、あるいは公立学区や大学と協力し無料か原価での提供、あるいはCovid-19が原因で学校が閉鎖されたため、自宅でブロードバンドにアクセスできない生徒向けのオプションの提供など。」
書簡が起こられたその日に、AT&Tは帯域制限を一時撤廃し、全国の顧客に対する米国内でのデータ超過料金の免除をすると発表しました。翌日、AT&Tは、ブロードバンド接続に関する過大請求を行わないとする連邦通信委員会の誓約に署名しています。
「これは第二次世界大戦のようなものだ。 誰もが 我々が支援しているような方法でステップアップを図り、各自の役割を果たさなければならない。」とStephenson氏はCNNに対し語っています。
誰が優先されるのか?
他の企業も、増大するトラフィックに対処するための措置を講じています。
Microsoftは、容量的な制約が発生する場合、Azureクラウドサービスは緊急サービスと政府のワークロードを優先するとしています。同社はまた、各地方自治体の協力を仰ぎ、ロックダウン(封鎖)期間中もオンサイトスタッフがデータセンターに常駐する有人体制の対応を確保します。
同社は先週末にブログ投稿で次のように述べていました。「需要が増え続ける中、いかなるリージョンでも、容量の逼迫に直面した場合、新しいクラウド容量の優先度に関する明確な基準を確立した。」
「最優先すべきは、ファーストレスポンダー、健康や緊急管理サービス、重要な政府インフラの管理組織などであり、またリモートワーカーがTeamsの中核機能を利用できるようにすること。また、既存顧客のサポートを維持するため、必要に応じて無料提供についても検討していく。」
Data Center Dynamics
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。