マイクロソフトのクラウドインフラリース担当VPがGLPに移籍
Microsoft Azureからまた一人幹部が去ります。今度はシンガポールを拠点とする投資運用会社GLPへの移籍となります。
Jennifer Weitzel氏は今月、MicrosoftのCloud Infrastructure Lease and M&A担当副社長(ヴァイスプレジデント)の職を離れ、GLPのグローバルデータセンター事業の社長に就任しました。この任務には、中国を除くすべての市場が含まれるようです。
Weitzel氏は、マイクロソフトの副社長として1年5カ月を過ごしましたが、その前はCloud Infrastructure Acquisitions, Portfolio and M&A担当GMとして1年7カ月を過ごしました。更にその前は、3年2ヶ月、Data Center Supply Chain and Cloud Operations & Innovation Strategy担当のGMを務めていました。
マイクロソフト入社以前は、デジタルリアルティでCommercial & Global Supply Chain担当SVP、International Design and Construction担当シニアディレクターなど、あわせて約8年間勤務しています。
「GLPは物流不動産市場において最も確立されたブランドの1つです」とJennifer Weitzel氏は今回の就任について述べています。
「その規模、顧客との関係、再生可能エネルギーの提供、開発および投資能力のフルセットという利点から、私たちは多くのことを提供できると信じています。今後数ヶ月および数年間、顧客や同僚と協力しながら、GLPのデータセンター事業を引き続き強化していきたいと思います」
GLPは2018年からデータセンターへの投資を進めており、その既存資産は最終的にAPAC地域全体では2GWを超えるIT負荷容量を提供し、欧州およびアメリカ大陸全体で500MWを超えるとしています。
2021年初頭、GLPは、中国のクラウド&データセンター企業GDS Holdingsに80~100億ドルで事業を売却し、このセクターからの撤退を検討していると考えられていました。しかし、この取引は評価の不一致の中で冷え込み、GDSは現在ChinDataに目をつけています。
GLPは中国でのさらなる事業拡大のために5億ドルの資金調達を目指していると言われており、日本では900MWのデータセンターを建設する予定ですが、120億ドルの投資が必要になると述べています。
GLPの共同設立者兼CEOであるミン・メイは次のように述べています。「GLPは、20以上の中国での稼働中および開発中のIDCプロジェクト成功体験を足掛かりに、国際的にデータセンターフットプリントを拡大・強化しようとしており、Jenniferの就任は重要です」
Weitzel氏の退職は、多くの従業員が新たな事業に向けてAzure部門から去っていく流れの中で行われました。
先月、AzureのコーポレートVP兼グローバルインフラストラクチャー責任者のTom Keane氏は、Microsoftで21年間勤務した後、”世界のコンピュータを舞台に、次のステップへ進む”として退職しました。
その1週間後、マイクロソフトのグローバルデータセンター建設担当副社長がメタに移籍しましたが、実は彼はその1年前に競業禁止契約を理由に退社していました。
さらにその数日後、AzureのIoTコーポレート副社長が「定年退職」しましたが、彼はまだ別の仕事に就くことをほのめかしています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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