セブン-イレブン・オーストラリア、レジ不要のコンピュータ・ビジョンを店舗に導入

セブン-イレブン・オーストラリアは、顧客が購入した商品をスキャンする手間を省くため、一部の店舗にコンピュータ・ビジョンを導入します。

この技術は、自律走行車と同様のコンピュータ・ビジョンと機械学習を用いて、商品が棚から離れ、買い物かごに入り、店舗を出るまでの位置を追跡するもので、2024年末に運用を開始する予定の「My 7-Eleven App Pay and Go 2.0」と呼ばれる顧客向けアプリのアップデートと連動しています。

収集されたデータはクラウド(この場合はMicrosoft Azure)に送られ、そこで処理が行われます。現在のセブン-イレブン・アプリでは、顧客は商品をスキャンしたり、ガソリンスタンドを利用したり、取引を完了したりすることができます。

当初は10店舗に導入されるこの技術は、天井レールの形で買い物エリアの上部に設置され、レーザーや顔認識、顧客による商品のスキャンを必要としません。

このコンピュータ・ビジョン・システムは、レジ不要の技術を提供するGrabango社と共同で開発されています。以前はAWS(Amazon Web Services)の顧客であったGrabango社は、2019年にMicrosoft AzureとGoogle Cloud Platformとのマルチクラウドアーキテクチャに移行しました。

セブン-イレブン・オーストラリアの技術・戦略担当GMであるStephen Eyears氏は、次のように語っています。「チームがGrabangoと協力して開発している機能強化は、”Pay and Go “方式での支払いを選択したお客様にとって、商品アイテムを個別にスキャンする必要がなくなるため、さらに使い勝手が良くなります」

彼はまた、Grabango製品は、「2019年にオーストラリア初のキャッシュレス、カードレスのコンビニエンスストアを立ち上げ、今年初めにPay and Goソリューションを全国的に全店舗に展開したことに続くものです」と補足しました。

「セブン-イレブン・オーストラリアは革新的なリテーラーであり、お客様の毎日をより快適にすることに注力しています。我々は、21世紀の小売業において彼らと提携できることに興奮しています」と、GrabangoのCEOであるWill Glaser氏は述べています。 「セブン-イレブンのようなリテーラーは、消費者が時短を求める中、レジなしオプションを利用できるよう店舗のアップグレードを進めています」

セブン-イレブン・オーストラリアは、2020年からMicrosoft Azureの顧客となっています。同社は、バックエンドITおよびデータシステムのクラウドプラットフォームへの移行を開始し、Stephen Eyears氏は当時、「現在、そして2030年にはさらに、コンビニの顧客は、実店舗での体験を補完するデジタルチャネルの提供を期待している」と述べていました。

Eyears氏はさらに次のように付け加えました: 「私たちのテクノロジーへの野心は、お客様が望むときに、望む場所で、望む方法で商品やサービスを提供することで、お客様の生活をより快適にすることです」

Amazon Goやその数多くの競合他社に見られるような レジなし会計は、今後も拡大していくと見られています。Juniper Research社は、このようなスマートテクノロジーを使った取引は、2020年の20億ドルから2025年には3870億ドルに達するだろうと予測しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。