マイクロソフトとG42、UAEにソブリン・クラウド設立へ
Khazna の施設利用を拡大へ
G42とマイクロソフトはUAEでソブリン・クラウドを提供します。
両社は今週、UAEでソブリン・クラウド・サービスを共同で提供し、マイクロソフトの既存のデータセンター・インフラを拡張する計画を発表しました。
両社はまた、”高度なAI機能 “を開発・提供するとも述べています。
マイクロソフトは、ソブリン・クラウドを提供することで、UAEの公共部門や規制産業が、特に機密データに関する現地のプライバシーや規制要件に準拠し、安全にAzure上のクラウドやAI機能にアクセスできるようになると述べています。
G42は、UAEの主権要件と技術能力を理解することで、顧客の具体的なニーズに対応するためのカスタマイズを支援すると述べています。
また、このパートナーシップにより、マイクロソフトはG42とe&の合弁会社 Khaznaデータセンターを通じ、UAEにおけるAzureサービス拠点を拡大することになります。
G42のグループCEOであるPeng Xiao氏は次のように述べています。「今回のマイクロソフトとの戦略的提携は、UAEにおけるマイクロソフトのAzureサービスの普及を促進するものです。マイクロソフトとの戦略的提携は、単なるテクノロジーではなく、社会の回復力と成長のための総合的なエコシステムを構築することです。私たちは、産業を変革するだけでなく、個人、地域社会、社会全体の幸福にプラスの経済的機会と永続的な影響を生み出すことを目指しています」
マイクロソフトのEVP兼チーフ・コマーシャル・オフィサーであるJudson Althoffは、「マイクロソフトとG42のパートナーシップは、次世代AIソリューションで公共部門全体の顧客に力を与えるでしょう。データプライバシー、セキュリティ、コンプライアンスを最優先事項としている私たちは、UAE全土の市民と住民の利益のために、組織が責任を持ってイノベーションを起こすのを支援するまたとない機会を得ました」と述べました。
マイクロソフトは以前、シンガポールでのソブリン・クラウド計画を発表しています。2021年、OrangeとCapgeminiはフランスを拠点とするクラウド企業Bleuを立ち上げ、現地のデータセンターからMicrosoft Azureサービスを販売しています。
マイクロソフトはUAEにドバイのAzureクラウドリージョンを2019年に立ち上げています。ドバイと同時に開始されたアブダビリージョンは、その後一般公開が中止され、予約制アクセスゾーンに変更されたのではないかと見られています。同社はイスラエルでもクラウドリージョンの開発に取り組んでいます。
G42とマイクロソフトは2023年4月に提携を発表し、”マイクロソフトのパートナーエコシステムとクラウド機能 “を活用した公共部門や産業界に特化したソリューションの開発で協力できると述べました。
マイクロソフトのコーポレート・バイスプレジデント兼中東欧・中東・アフリカ担当プレジデントのSamer Abu-Ltaif氏は、次のように述べています。「G42との協力関係を強化することで、マイクロソフトのパートナーエコシステムとクラウド機能を活用した、公共部門と産業界に特化したソリューションの開発が可能になります。G42との協力関係を強化することで、持続可能な経済成長を促進するだけでなく、地域社会で進行中の課題に取り組むAIソリューションを革新するために、個人や企業に力を与えるというUAEのビジョンを支援しています」。
Oracleや Googleのような企業は、欧州市場向けに専用のソブリン・クラウドを提供しており、後者は現地のパートナーと協力しています。
Googleは、ドイツではT-Systems、フランスではThales、ベルギーとルクセンブルグではProximusと提携しています。リークされた報告書によると、Googleは信頼できるパートナーのクラウド構想を「最も重要なプログラム」とみなしており、データ主権に準拠したクラウドによってヨーロッパとアジアで1000億ドル規模の市場を開拓できると考えている模様です。
Khaznaは現在、UEA全域で9カ所のデータセンターを運営しており、さらに6カ所が開発中、1カ所がエジプトで計画中です。2021年10月に発表されたG42およびEtisalat Groupとの合併後、傘下の施設数は大幅に増加しました。この3社の合併により、KhaznaはUAE最大のデータセンター・プロバイダーとなりました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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