AWSが年間売上高1,000億ドル達成か

AIにより設備投資は「有意義な増加」へ

AWSの年間売上高は、1,000億ドルに達する見込みです。

同社は2024年第1四半期の決算報告で、第1四半期の売上高が250億ドルで、前年同期比(YoY)成長率が17.2%、また2023年第4四半期の13.2%から上昇したことを明らかにしました。

この成長率は、 競合他社であるGoogleやMicrosoftがそれぞれ28%増、24%増であったことを踏まえると、著しく低い数字です。ただし、ハイパースケーラーの収益はクラウドサービスの定義が異なるため、完全に比較することはできません。

売上高250億ドルのうち、営業利益は94億ドルで、前年同期比43億ドル増加しました。この大部分は、AWSがサーバーを6年間稼働させることを決定したことによるものです。

CEOのアンディ・ジャシーは、決算説明会で投資家たちに対し、次のように語りました。「前年比のパーセンテージは、スタート時点の総ベースに対する相対的なものでしかありません。AWSのクラウドコンピューティングの基盤がはるかに大きいことを考えると、競合他社よりも絶対的なドル成長は依然として高くなります。」

設備投資の面では、AWSは今年も支出増を見込んでいます。2023年の設備投資(CapExとファイナンスリースを含む)は総額484億ドルでした。

AmazonのCFOであるブBrian Olsavskyによると、2024年第1四半期のCapExは140億ドルで、同社はこの四半期が最低の四半期になると予想しています。「我々は、2024年に全体的な資本支出が前年比で大幅に増加すると予想しています。しかし、これは主に、生成AIを含むAWSの成長をサポートするためのインフラ設備投資の増加によるものです」と述べました。

AWSのジャシーCEOは、AWSの成長の原動力として生成AIに期待しており、同社が 「このあたりで最も幅広く、Nvidiaコンピュートインスタンスの選択肢」を持っていると強調しました。

さらに彼は、クラウド・コンピューティング全般の勢いが増しているとして、以下のように述べました。「パンデミックが起こる前、企業はインフラを近代化し、オンプレミスのインフラからクラウドに移行することでコストを削減し、イノベーションを加速させ、開発者の生産性を向上させようとしていました。パンデミックとその後の不透明な経済がその勢いをそいだが、再び回復しつつあります」

ジャシーによると、AWSは売上高1000億ドルへの道を歩んでいるにもかかわらず、世界のIT支出の約85%以上はオンプレミスのままだとのことです。

「AWSの需要が増えれば増えるほど、新しいデータセンター、電力、ハードウェアを調達しなければなりません。しかし、ここ数年でお分かりのように、需要が安定するにつれ、営業利益率とフリーキャッシュフローでその分を補うことができます」

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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