AWS、世界の32都市でローカルゾーン開設を発表

AWSはローカルゾーンエッジロケーションの開設を予定している32都市を発表しました。

ローカルゾーンは、エンドユーザーやオンプレミスへの低レイテンシを必要とするアプリケーションをホストするエッジ拠点として機能します。各ゾーンは、レイテンシに左右されるアプリケーション向けに、人口集中地の近くで選択したサービス(コンピュート、ストレージ、データベースなど)を提供し、通常Amazonが既存のデータセンター拠点を持たない場所に設置されます。

AWSは米国内に十数か所の拠点を持ちますが、12月にローカルゾーンをグローバルに展開することを発表しています(当時、都市は未発表)。今週、同社は26カ国、32の都市圏で新たにAWS Local Zonesを立ち上げる計画を発表しました。

今後2年間で、アムステルダム、アテネ、オークランド、バンコク、ベンガルール、ベルリン、ボゴタ、ブリスベン、ブリュッセル、ブエノスアイレス、チェンナイ、コペンハーゲン、デリー、ハノイ、ヘルシンキ、ヨハネスブルグ、コルカタ、リマ、リスボン、マニラ、ミュンヘン、ナイロビ、オスロ、パース、プラハ、ケレタロ、リオデジャネイロ、サンティアゴ、トロント、バンクーバー、ウィーン、ワルシャワに新しいAWS Local Zonesを立ち上げる予定です。

これらのゾーンがどのような順番でオンライン化されるかは明らかにしていません。

AWSのインフラサービス担当副社長であるプラサド・カリャナラマン氏は、こう語っています。「クラウドのエッジは拡大しており、事実上どこでも利用できるようになっています。AWS Local Zonesは、新たに世界30カ所以上で利用可能となり、世界中の数億人のエンドユーザーから数ミリ秒以内にクラウドサービスを活用する強力な新機能をお客様に提供します。」

2019年の発表に始まり、同社は米国の16の都市で17のローカルゾーンを展開しています。アトランタ、ボストン、シカゴ、ダラス、デンバー、ヒューストン、カンザスシティ、ラスベガス、ロサンゼルス(x2)、マイアミ、ミネアポリス、ニューヨークシティ、フィラデルフィア、フェニックス、ポートランド、シアトルです。

カリャナラマンは、「米国を拠点とするAWS Local Zoneを利用する数千のAWSユーザーは、それぞれの業界や顧客のユースケースに特化して設計された低レイテンシアプリケーションを最適化することができます。米国16都市での最初のローカルゾーンの成功により、我々は、クラウドサービスのエッジを新しい場所に押し出すために、これらの同じ機能を求めていた世界中の顧客のために、より多くの場所に拡大しています」と語っています。

AWSは、NetflixがLocal Zonesの顧客であることを発表しました。同社のデジタルプロダクション・インフラストラクチャ・エンジニアリング担当ディレクターであるステファン・コワルスキーは、次のようにコメントしています。「これまでアーティストは、彼らのデスクに専用のマシンを構築していましたが、現在は、彼らのワークステーションをAWSに移行し、クラウドを活用するように取り組んでいます。アーティストに快適な作業環境を提供するためには、仮想ワークステーションに低レイテンシでアクセスできることが必要です。AWS Local Zoneを活用することで、コンテンツ制作プロセスの一部をAWSに移行しつつ、アーティストにとってより良いエクスペリエンスを確保することができました。AWS Local Zonesのグローバル展開により、クラウドのリソースがクリエイターの身近になり、アーティストが世界のどこにいても、境界のない創作活動を行えるようになることを期待しています。」

他の顧客には、データベース会社のCouchbaseや、ゲーム開発会社のSupercellが含まれます。

DCDからの要請にもかかわらず、AWSはLocal Zonesのアーキテクチャや、どのような施設に設置されているかなどの詳細を明らかにしていません。



この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。



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