ドイツのDeutsche Telekomが、ルーマニアで風力発電PPAに調印

T-Mobile・チェコ、Slovak Telekom、CE Colo・チェコが、Rezolv風力発電所の出力調達へ

Deutsche Telekom (ドイツテレコム) は、ルーマニアで風力エネルギーを調達するための電力購入契約(PPA)を締結しました。

Deutsche Telekomの現地法人であるT-Mobile・チェコ、Slovak Telekom、CE Colo・チェコは、Actisによって設立されたRezolv Energyと、国境を越えたバーチャルPPA(vPPA)を締結しました。

vPPAにより、3社は年間100GWhのクリーン電力を12年間購入します。 T-Mobile・チェコが年間50GWh、Slovak Telekomが年間40GWh、CE Colo・チェコが年間10GWhを確保します。

3社はまず、ルーマニアのブザウ県にあるVIFOR風力発電所から、461MWの出力を調達します。これは、RezolvとLow Carbonが開発した施設です。

T-Mobile・チェコおよびSlovak TelekomのCFOであるPavel Hadrbolecは、次のように述べました。 「新しい再生可能エネルギー施設のイネーブラーとなり、この分野のフロントランナーになれたことを誇りに思います。これは当社の脱炭素化への道への第一歩です。また、この取引は、当社のエネルギー調達戦略とエネルギー価格ヘッジに関連したリスク分散をもたらします。」

VIFORプロジェクトのフェーズ1では、192MWの容量を設置し、フェーズ2では461MWまで拡張する計画です。建設は18か月以内に完了し、VIFORは2025年末までに稼働する予定です。 フェーズ2 では、さらに年間700GWhが企業バイヤー向けに供給される予定です。

Rezolv EnergyのCEOであるAlastair Hammondは、次のように述べました。「これらは、チェコとスロバキアの企業によって締結された初の国境を越えたvPPAであり、これら2か国の他の企業への重要なシグナルでもあります。自国市場で再生可能エネルギー容量が大量に供給されることを待つ必要はありません。」

Rezolv Energyは、インフラ投資家のActisによって2022年に設立され、東南ヨーロッパ全域で2GW以上の容量を開発中です。VIFOR風力発電所のほか、ルーマニア西部にある1044MWのDama Solar発電所、ルーマニアのコンスタンツァ県にある600MWのDunarea East & West Wind風力発電所、ブルガリア北東部の229MWのSt. George太陽光発電所などがあります。

Actisのパートナーで中東欧・エネルギーインフラ部門責任者のJaroslava Korpanecは、次のように述べました。 「Actisは、中東欧にクリーンで持続可能なエネルギーの新時代を実現するため、Rezolv Energyを立ち上げました。このvPPAは、Rezolvがいかに中東欧市場をリードしているかを示すものです。」

Rezolvは最近、 フェーズ1 建設のために、8つの金融機関からなるコンソーシアムから最大2億9,100万ユーロ(3億1,200万ドル)の融資枠を確保しました。コンソーシアムには、Erste Group、UniCredit Group、欧州復興開発銀行、国際金融公社(IFC)、Intesa Sanpaolo Group、OTP銀行、Raiffeisen Bank International AG、Garanti BBVA・ルーマニアが参加しています。

Deutsche Telekomはこれまでに、Statkraftと150MWの風力発電PPA、EnBWと100MWの風力発電PPAを締結しています。両社ともドイツの企業です。Deutsche Telekomのクロアチア支部であるHrvatski Telekomは以前、Liburana dooと風力PPAを締結しています。T-Mobile・ポーランドもGreenVoltとの間で、98MWのPPAを締結しています。

CE Coloは、2011年1月にSitel Data Center(SDC)を買収して設立されました。同社は、プラハで10MWのデータセンターを所有・運営しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Caféが日本向けに抄訳したものです。

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