Crusoe、アイスランドのatNorthデータセンターにGPUを導入

フレアガスでデータセンターを運営することで知られるCrusoe Energy社(以下、Crusoe)は、アイスランドにあるatNorth社のICE02データセンターにGPUプロセッサを設置する契約を発表しました。

GPUはCrusoeのクラウド・サービスを提供し、また再生可能エネルギーで稼働するものですが、今回の発表はCrusoeの通常のビジネスモデルとは一線を画すもので、自社のコンテナ型マイクロデータセンターを、油井で浪費された天然ガスのような余剰エネルギーがある場所に設置するというものです。

これはまた、Crusoeのヨーロッパにおける最初のプロジェクトでもあります。

「低炭素電力の調達を目指す私たちがアイスランドにたどり着いたことに感激している」と、Crusoeの共同設立者兼社長のCully Cavness氏は話しています。「このatNorthとのパートナーシップにより、コンピュータ・インフラに集中するエネルギー需要を、クリーンで再生可能な地熱と水力エネルギーの供給源に直接供給することができるようになる」

atNorthのICE02サイトでは、地熱と水力による80MW以上の再生可能エネルギーが利用でき、またアイスランドでは国際的なファイバー接続も増えています。

アイスランドは以前、 仮想通貨マイニングのブームに沸いたことがあり、現在はエネルギーを大量に消費するAIプロセスの拡張拠点としての提案がなされています。

Crusoeはまず、コンテナ型データセンターを米国の油井に配送するサービスを開始しました。このサービスは、通常であれば「フレアオフ」されて無駄になるはずの天然ガスを利用し、そのエネルギーをビットコインのマイニングに利用するものでした。

現在では、「削減」される余剰電力を生み出す太陽光発電所や風力発電所など、他の余剰エネルギー資産に対してもサービスを提供しています。同社はまた、コンピュート・サービスをHPCやAIにも拡大しています。

「AIと機械学習は、データセンターに対する需要を記録的なスピードで成長させている」と、Crusoeのチーフ・データセンター・オフィサーであるChris Dolan氏は述べています。

atNorthは2017年に北欧のサービス企業Advaniaからスピンオフし、2021年にスイスの投資家Partners Groupに買収さ れた経緯があります。

同社は最近、フィンランドに新データセンターFIN04を開設し、さらにもう1か所フィンランドに、デンマークに1か所開設することを発表しました。アイスランドでは、12MWの新施設ICE03を発表しました。同社はまた最近、クラウドHPCサービスを提供するGompute社の買収も行いました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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