Kao Data、ハーロー・キャンパスのバックアップ発電機を植物油燃料に変更

Kao Dataは、英国ロンドン郊外にあるハーロー・キャンパスのバックアップ発電機を、水素化植物油(HVO : Hydrotreated Vegetable Oil)燃料に移行しました。

クラウン・オイル社との提携により、当初45,000リットルのディーゼル燃料を交換する予定であり、キャンパスが完成した暁には750,000リットル以上のHVOに切り替える予定としています。

HVOは植物油から合成されるバイオディーゼルの一種で、油に水素が添加されています。このような「グリーン・ディーゼル」は、通常の燃料よりも排出量が少なく済みます。クラウンオイル社によると、1,000リットルのHVOは195kgの二酸化炭素しか排出しないのに対し、同量のレギュラーディーゼルでは3.6トンの二酸化炭素を排出するといいます。

Kao DataのCYO(最高技術責任者)であるGérard Thibault氏は次のように述べています。「発電機のディーゼル燃料をHVO燃料に置き換えるという先駆的なアプローチは、ネットゼロを目指す当社の取り組みの重要なステップであり、国際的なデータセンターのサステナビリティ分野における当社のリーダーシップをさらに示すものです。この取り組みは、データセンターの運営から化石燃料を効果的に排除し、お客様が受けるサービスを損なうことなく、お客様のサプライチェーンにおけるスコープ3の排出量を削減します。最も重要なことは、COP26に向けて、この業界が環境のためにシンプルかつ非常に有益な一歩を踏み出せるかを示していることです」

Kao Dataは、バックアップ発電機から排出されるCO2を最大で90%削減し、窒素酸化物、粒子状物質、一酸化炭素の排出量を大幅に削減することができるとしています。

HVOへの切り替えは、既存のインフラを変更する必要がなく、ディーゼルの直接の代替として使用できるとKaoは言います。また、HVOは標準的なディーゼル燃料に比べて10倍以上の貯蔵寿命を持ち、燃料ラインを汚染する微生物の繁殖を防ぐことができると同社は述べています。

「HVO燃料は、従来の鉱物性ディーゼル燃料に比べて、環境に劇的に優しい燃料です。HVOは100%再生可能で、生分解性があり、持続可能で、毒性もありません」と、クラウン・オイル社のテクニカル・セールス・マネージャー、Simon Lawford氏は述べています。「Kao Dataとの協業により、データセンター業界に変革をもたらし、産業界の温室効果ガス排出量を大幅に削減するための道筋を示す、初めてのプロジェクトを開始できたことを誇りに思います」

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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