マイクロソフトのアリゾナ州のソーラープロジェクトが稼働開始

Longroad Energy(ロングロード・エナジー)社は、First Solar(ファースト・ソーラー)社から購入した4つのプロジェクトのうちの1つであるSun Streams 2プロジェクトがオンラインになったことを発表しました。さらに重要なのは、それを実行可能な状態に保つための資本構成も整ったことです。

200MWdcのSun Streams 2プロジェクトは、マイクロソフトとファースト・ソーラーのパートナーシップとして2019年に発表したもので、その容量はマイクロソフトのアリゾナ州のデータセンターが使用するエネルギーを相殺するよう設計されています。ロングロード社は2021年2月に、その時点では未建設であったSun Streams 3、4、5とともにこのプロジェクトをファースト・ソーラーから購入し、現在は金融機関からの資金調達、税制優遇措置、実需筋などをパッケージにして、プロジェクトの運営を行っています。

ネットゼロへの長い道のり

マイクロソフトは、2030年までにエネルギー使用量を1時間ごとに再生可能エネルギーで相殺する「ネットゼロ」の実現を約束しています。アリゾナ州マリコパ郡にあるSun Streams 2は、マイクロソフトのエル ミラージュとグッドイヤーの両キャンパスで使用するエネルギーを相殺する計画の一部です。同社は、6月に発表した新データセンターリージョン「West US 3」での再生可能エネルギー目標を支援するため、プロジェクト全体のエネルギー、REC、容量について20年間の収益契約を結んでいます。

Sun Streams 2の開発元であるファースト・ソーラーは、2022年から2024年の間に稼働予定とする開発中の他の3つのSun Streamsプロジェクトとともに、2月に同プロジェクトをロングロード社に売却しました。この4つのプロジェクトは合計で900MWdcとなり、1~2GWhのバッテリーストレージを搭載する可能性もあります。

ロングロード・エナジーのCFOであるピーター・キール氏は次のように述べています。「Sun Streams 2は素晴らしいプロジェクトであり、恒久的な資本構成を確定できて嬉しく思う。融資先であるCIBC、Silicon Valley Bank、Helabaに感謝している。また、PNC銀行との初のタックスエクイティ取引を完了できたことも嬉しく思う。ロングロードは金融パートナーを大切にしている、そして今後もより多くの取引ができることを期待している」

ロングロード社によると、これらのプロジェクトは、アリゾナ州土地局との長期リースにより、アリゾナ州の学校に4,000万ドル以上、税収として500万ドル以上をもたらすと期待されています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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