ホンダ、データセンターのバックアップ用水素燃料電池をカリフォルニア施設に配備

ホンダは、カルフォルニアの自社施設内にデータセンターのバックアップ用水素燃料電池システムを配備しました。

同社は先週、カリフォルニア州トーランスにある同社のコーポレート・キャンパス内で、定置型燃料電池パワーステーションの稼働を開始したと発表しました。

「現在、実証プログラムとして完全に稼働しているホンダの燃料電池パワーステーションは、クリーンかつ静音な緊急バックアップ電力を、American Honda Motor Co. のキャンパス内にあるデータセンターに供給している」と同社は述べています。「今後数年間で、ホンダは次世代定置型燃料電池システムを世界中のホンダの製造施設やデータセンターに順次導入し、それによって自社の温室効果ガス排出量を削減します」

この燃料電池ユニットは、約500kWの容量を持ち、過去にリースされたホンダ クラリティ燃料電池車の燃料電池システムを再利用し、4つの燃料電池をパッケージ化し、250kWごとに出力を上げることができる設計になっています。今回の導入は、将来の商業化に向けた概念実証として行われるものです。

同社は、2022年3月にこのプロジェクトを発表し、ユニットのレイアウトは設置環境に合わせ、立方体、L字型、Z字型などのパッケージングに対応可能であると述べています。

定置用燃料電池のプロジェクトリーダーであり、American HondaのR&DビジネスユニットのプリンシパルエンジニアであるKoji Moriyama氏は、「我々は、バックアップ電源や潜在的なピーク電力イベントを相殺するために水素燃料電池に大きな期待があると信じている」と述べています。「当社のコア技術である燃料電池システムを定置型発電などのさまざまな用途に導入・活用することで、水素の利用を促進し、潜在的な商業顧客にクリーンエネルギーを提供することをめざしている」

現在のユニットは古いセルを再利用していますが、ホンダは、商業化を意図した将来の展開では、2024年から将来のホンダ車に導入される予定のゼネラルモーターズと共同開発したホンダの「次世代」燃料システムが利用される予定であると述べています。

HVOのようなバイオディーゼルを使って既存のバックアップ発電機のグリーン化を図る企業もありますが、より持続可能なバックアップや、場合によっては主電源として燃料電池に注目する企業もあります。AWS、マイクロソフト、エクイニクスNxtra、GDS、Teledata、NorthCなどの企業が、燃料電池の導入を検討しています。

また、トヨタも燃料電池の開発に取り組んでいる自動車メーカーです。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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