
CoreWeaveが15億ドルの負債調達を検討
期待外れのIPOに続く
AIクラウド企業のCoreWeaveが、約15億ドルの負債調達を目指していると報じられました。
このデットファイナンスは、同社の新規株式公開(IPO)が、当初の予想を大幅に下回る資本をもたらした、わずか数週間後のことでした。
Financial Times(FT紙)が「関係者」の話を引用して最初に報じたところによると、CoreWeaveは先週、JPMorganの銀行家らと、高利回り債の発行を含む債務取引のための「ロードショー」を行ったとのことです。
FT紙によると、この会合はCoreWeaveが取引規模を最終決定する前に投資家の関心を測るためのものでしたが、15億ドルを超える可能性があります。
情報筋は同紙に対し、借換えによってCoreWeaveの公的信用市場における負債の山を減らし、借入れコストを下げるとし、その資金はCoreWeaveの事業へのさらなる投資に使われると語りました。
CoreWeaveとJPMorganは、FT紙へのコメントを拒否しました。
CoreWeaveは、3月28日にNasdaq証券取引所で取引を開始し、1株40ドルで株式を公開、IPOにより最大15億ドルの資金調達の可能性があります。現在の株価は51.37ドルで、4月上旬のピーク時には1株あたり60ドルを超えました。
FT紙によると、IPOで得た資金のうち約10億ドルは、JPMorganを中心とする銀行コンソーシアムからのつなぎ融資の決済に充てられたとのことです。
CoreWeaveは、2024年11月の6億5,000万ドルの投資ラウンドを含め、事業拡大計画の資金を調達するため、過去2年間に数十億ドルの株式資金と数十億ドル以上のデットファイナンスを調達してきました。
2024年12月現在、バランスシート上の負債総額は約80億ドルで、その大半はBlackstoneやMagnetar Capitalなどとの私的信用取引で調達され、金利は11~15%でした。FT紙は以前、CoreWeaveが2026年末までに、75億ドルの負債と利子の支払いに直面していると報じていました。その負債は、CoreWeaveが保有するNvidia製チップの在庫と、マイクロソフトを含む顧客との契約が担保となっています。
CoreWeaveは、もともとクリプトマイニング企業として2017年に設立されましたが、その後AIクラウドの提供に軸足を移しました。2024年末には、合計25万以上のGPUと、360MW以上のアクティブパワーを運用する32のデータセンターを有しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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