
ソフトバンク傘下のGraphcoreが、インドに10億ドル投資を発表 AIエンジニアリングキャンパスを開設
英国での従業員数を倍増させる計画も明らかに
ソフトバンク傘下の半導体設計会社であるGraphcoreが、今後10年間でインドに最大10億ドルを投資する計画を発表しました。
資金調達発表に加え、同社はインド南部のベンガルールに新たなAIエンジニアリングキャンパスを開設し、シリコン論理設計、物理設計、検証、特性評価、立ち上げ業務を含む半導体関連の新規雇用500件を創出すると述べました。
声明でGraphcoreは、このAIエンジニアリングキャンパスが「AIコンピューティングの未来を構築する上で中核的な役割」を果たし、「ソフトバンクグループが目指す『AIプラットフォームのリーディングプロバイダー』というビジョンの実現に貢献する」と話しています。
ソフトバンクは2015年以降、インドに120億ドル以上を投資しており、同社によると、「ベンガルール拠点のGraphcore技術者は、世界トップクラスのAI実践者が使用する半導体製品を開発し、創薬・公衆衛生・環境持続可能性における地球規模課題の解決や、ビジネス生産性向上に貢献する」とのことです。
Graphcoreはインド以外では、「今後数年間で」英国の人員を約750人(主にシリコンエンジニアリング、ソフトウェア、AIエンジニアリング職)に倍増させることも発表しています。
2016年にイングランド・ブリストルで設立されたGraphcoreは、NVIDIA製GPUの代替として販売されている「インテリジェント・プロセッシング・ユニット(IPU)」と呼ばれるAIアクセラレータを製造しています。
しかし2023年10月、同社が深刻な財務難に直面していることが明らかになりました。財務諸表によれば、2022年の税引前損失は1億6100万ポンド(約2億400万ドル)に達し、売上高は46%減の210万ポンド(約270万ドル)に落ち込みました。これは損失額の約1%に相当します。
その後、ソフトバンクは2024年に非公開の金額で、Graphcoreを買収しました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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