JLL、ポートランドのキャリアホテルThe Pittock Blockを3億2600万ドルで売却

2015年以来オレゴンで最大の資産売却

資産運用管理会社のJLLは、 米オレゴン州ポートランド 、ウエストエンドに位置する歴史的建造物である「The Pittock Block」の キャリアホテルデータセンター 、オフィス区画を、1547 Data Center Real Estate Fund II及び資産運用会社のHarrisonに売却しました。

The Pittock Blockは、1547 Critical Systems Realtyの子会社によって3億2600万ドルで購入されたと報じられています。これは、JLLとして過去5年以上の間で同州における最大の資産売却となります。

データセンターを歓迎

インテルの本拠地ヒルズボロと、成長を続けるセカンダリデータセンター市場は、それほど遠くないところにあります。QTSは最近、人口10万人の町に250MW規模のキャンパスの第1フェーズ工程を開始しました。Facebookはこの地域の施設に総額20億ドル以上を投資しました。そして今年の初めには、NTT(旧RagingWire)が144MW規模のデータセンターキャンパスを建設する目的で、47エーカーの区画を購入し、この町に対する強い興味を示しました。

皆このサンフランシスコと中西部の間の立地に惹かれた可能性がありますが、それよりも魅力的なのがデータセンター事業者に対する州の税控除でした

The Pittock Blockについて

この不動産物件の名称は、この周辺がNorthwestern Electric Companyの子会社などの投資家コンソーシアムによって開発される前に、ここに住んでいた新聞界の大物 Henry L. Pittock氏 (1835-1919)にちなんで付けられました。

The Pittock Blockは当初はオフィス用スペースと火力発電所として開発され、その後1980年代半ばには電話交換局としての用途に変わり、長距離電話会社やその後ISPを引き付けたことで現在の キャリアホテル になりました。

現在は302,200平方フィート(28,056平方メートル)のビルにオフィススペース、データセンター、通信機器室、そして商業施設などがあり、太平洋岸北西部地域の2つの主要なインターネットエクスチェンジ( IX )のうちの1つを担っています。ここの キャリアニュートラルミートミールーム (MMR)は、光ファイバ通信キャリア16社とサービスプロバイダー 179社によって利用されています。

今回の買収について、Harrison StreetのマネージングディレクターMichael Hochanadel氏は次のように述べています。「Pittock Blockは、大きな成長が見込まれる相互接続ビルを買収する貴重な機会を表す」

「太平洋岸北西部はアジアなどの主要な高成長市場に低 レイテンシ を提供できる堅牢な通信インフラストラクチャを持つため、高度に接続されたデータセンター容量を求めるエンドユーザにとって常に人気の高い地域だ。1547とのパートナーシップを拡大し、堅牢な接続ソリューションの提供能力を強化するための戦略的施設を取得できたことを嬉しく思う。今後も重要デジタル資産を発掘し投資を行っていきたいと思う」

1547のCEO、Todd Raymond氏はこれに同意したうえで次のように述べています。「7本の海底通信ケーブルに直接アクセスできる戦略的な場所にあるPittock Blockは、西海岸の重要な電気通信インターネットエクスチェンジであり、我々が Harrison Streetとの協業により追求しているコネクティビティに重点を置いたプラットフォームとして最適だ」

「この地域ではデータセンターの需要が飛躍的に増大し続けているため、Pittockには大きなチャンスがあると考えている。我々の計画は、Pittock Blockチームによって構築された強力な基盤を活用し、データセンターとコロケーション容量を迅速に拡張すると同時に、ビルのセキュリティやワールドクラスの MMR に更に投資をしていくことだ」

このニュースは、1547とHarrisonによる アメリカ中西部全体で最高のネットワーク及びコンテンツ配信サイトとして機能するウィスコンシン州ミルウォーキーのキャリアホテル兼データセンターのAHウェルズビルの共同買収に続く動きです。

Data Center Dynamics

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