BrookfieldとDigital Realtyが 破産したCyxteraの資産に注目

Brookfield と Digital Realty が、経営難に陥っている Cyxtera の買収を検討していると報じられています。

この事情に詳しい関係者によると、 Brookfield Infrastructure PartnersとDigital Realty Trustを含む複数の企業が、破産したCyxteraの資産獲得に関心を示しているとBloombergは報じています。両社ともコメントを控えています。

Cyxteraは10億ドル以上の負債に苦しみ、6月初旬に連邦破産法第11章を申請しました。今月初め、同社はニュージャージー州連邦破産裁判所に再建計画を提出し、これにより申請前の負債9億5,000万ドル以上が解消されることになりました。

この再建計画の一環として、Cyxteraは新たな出資者または買い手を探しています。同社は以前、6社が同社資産の買収を真剣に検討していると発表していましたが、関心を寄せている買い手の名前は明らかにされていませんでした。

破産前、同社は世界29の市場で合計245MW、60以上の施設を運営しており、ポートフォリオの大半はリース物件で構成されていました。破産申請後、シリコンバレーにあるPrimeが所有する2つのデータセンターと、イリノイ州エルクグローブにあるStackが所有するデータセンター、さらにワシントンとアムステルダムにある施設のリースを解約しました。

2023年にはBrookfieldがData4とCompass Datacentersを買収しました。Brookfield Asset Managementは、インド(BAM Digital Realty)とラテンアメリカ(Ascenty)のデータセンターベンチャーをDigital Realtyと共同で所有し、オーストラリア/ニュージーランドのDCI Data Centersも所有しています。また、同社は米国を拠点とする Evoque も所有しています。

Digital Realty は、昨年南アフリカの事業者 Teraco を買収し、2021 年にはナイジェリアの Medallion DC を買収する一方、Liberty Global の Atlas Edge にも投資するなど、買収の面では比較的控えめなことが多いのですが、同社は数年にわたって多くの大型買収を行ってきました。

Digital Realtyが2019年にInterxionを84億ドルで買収したのは、同社が2017年に行ったDuPont Fabros Technologyの76億ドル買収、2015年のTelxの19億ドル買収、2018年のAscentyの18億ドル買収に続く、この分野で過去最大の取引でした。

CenturyLinkのコロケーション事業から生まれたCyxteraは、2021年にSPACを通じて上場しました。同社は31億ドルの取引でナスダック上場のStarboard Value Acquisition Corp.(SVAC)と合併しました。しかし、1年も経たないうちに、同社は再び株式非公開化を目指していると噂されるも、買収する企業を見つけることができないまま現在に至っています。そして債務が満期を迎えた今年初め、再び買い手を探しているとの報道が浮上しました。

Cyxtera は、Keppel、Digital RealtyとそのDigital Core REIT、Mapletree Industrial Trustなどが所有する施設のテナント企業です。他にもIPI、Menlo Equities、Iron Mountain、Sabeyがデータセンターの債権者となっています。

Digital Realty は四半期決算報告書の中で、Cyxtera と思われるテナントに関連し、2500万ドルの非現金定額賃料と600万ドルの貸倒引当金を償却したと発表していました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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