Cyxtera、再び売却先探しへ

米国のデータセンター事業者 Cyxtera が、債務の満期が迫る中、売却を模索していると報じられています。

Bloombergは、「この件に詳しい」匿名の人物の証言をもとに、同社が破産の可能性を回避するために、売却や増資などの選択肢を探っていると報じています。

売却先として考えられるのはプライベート・エクイティ企業で、そのうちの何社かはすでに「事業を検討するための秘密保持契約を結んでいる」と同メディアは述べています。

同社は先月発表した2022年第4四半期決算で、2023年11月から2024年4月まで延長されたリボルビング・クレジット・ファシリティの条件を変更する契約をすべての貸し手と締結し、命拾いをしたことを発表しました。

2022年12月末時点で、Cyxtera は11億2000万ドルと9億700万ドルのファイナンスリース債務と長期債務を有しており、その多くは来年に満期を迎えるといいます。

「当社は、2024年4月と2024年5月に満期を迎えるリボルビング・クレジット・ファシリティと長期債務に対して積極的に対処しようとしている」と、同社は決算発表で述べています。

また、4月に提出したSECの報告書で、2024年4月と5月の期限までにリボルビング・クレジット・ファシリティと長期債務の延長、借り換え、返済ができない場合、同社は「あらゆる戦略的選択肢を検討せざるを得ない」と述べています。

これには、事業再編、追加の借入金や株式資本の調達、資産の売却、清算や破産申請など、あらゆる選択肢が含まれます。しかし、同社は2023年に経営破綻することは想定しておらず、年内は事業を継続するのに十分な流動性を確保しています。

2月には、ムーディーズがCyxteraのコーポレートファミリーレーティング(CFR)をB3からCaa2に格下げしました。これは、Cyxteraの債務が「状態が悪く、非常に高い信用リスクにさらされていると判断」されていることを意味します。

CenturyLinkのコロケーション事業から誕生したCyxteraは、2021年にSPACを通じて上場を果たしました。同社は31億ドルの取引で、ナスダック上場のStarboard Value Acquisition Corp.(SVAC)との合併を行いました。

しかし、それから1年も経たないうちに、同社は非上場への回帰を目指すとささやかれていましたが、現在も売却先が見つからずにいます。

同社は、世界29の市場で合計245MW、60以上の施設を運営しており、ポートフォリオの大部分はリースで構成されています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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