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中国の HiCloud、風力発電による海中データセンターを発表、500MWの展開を目標

中国の海中データセンター企業 HiCloud は、サーバーを洋上風力発電所に直接接続する実証プロジェクトを開始し、海中での展開を 500MW まで拡大する計画を発表しました。

これまでの報道によれば、2.3MWのデータセンタースペースを提供するこの実証サイトは、中国(上海)自由貿易試験区臨港新エリアに近い上海沖に位置し、火曜日のイベントで正式に開始されました。

データセンターに電力を供給する風力タービンの設置場所については明らかにされていません。

同社はLinkedInで「これは臨港特別区がデジタル経済、新エネルギー、海洋経済を深く統合する上で重要なマイルストーンとなる」と記し、「また、国家戦略を支援し、技術革新のグローバルハブを構築するための上海の主要な取り組みでもある」と述べています。

この実証プロジェクトは、洋上風力で稼働する大規模な海中データセンターを建設する計画の第一段階と位置づけられています。式典では、同社と業界パートナーである上海申能集団、上海電信、上海INESA、中国交通建設第三港湾工程公司が協力協定に調印し、500MW規模の海中データセンター建設に向けた共同作業に合意したことが報告されました。

プロジェクトの設置場所と建設スケジュールは明らかにされていません。

HiCloudはHighlanderの事業部門であり、同社は以前、中国海南省沖で世界初と称する海中データセンター用モジュールの開発プロジェクトを行ってきました。

同社は2021年に海南島沖で海中データセンターの試験運用を開始し、2023年に初の商用展開を実現しました。2025年2月、HiCloudは海南UDCクラスターに高性能サーバー400台を収容する追加モジュールを設置しました。

同社以外にも海底データセンター建設を試みた企業は存在します。特に著名なのはマイクロソフトで、2015年に米国太平洋沿岸で「Project Natick」と呼ばれる世界初の海底データセンターを稼働させました。同社は2018年、北海のオークニー諸島沖で別のパイロットプロジェクトを実施したものの、昨年DCDが報じたところでは、同社は海底事業から撤退したようです。

また、スタートアップ企業のSubsea CloudとNetworkOceanの少なくとも2社が、海底データセンターの計画を進めています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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