
PJMがデータセンターブームの中で118億ドルの送電網拡張計画を承認
バージニア州のプロジェクトに48億ドルを充当
米国最大の送電網事業者であるPJM Interconnectionは、管轄エリアで急増するデータセンターの接続需要に対応するため、118億ドル規模の送電網拡張計画を承認しました。
地域送電事業者(RTO)である同社は、米国東海岸および南部の15州の全域または一部に電力サービスを提供しています。
PJM理事会は、2025年の地域送電拡張計画(RTEP:RegionalTransmissionExpansionPlan)Window1の下でこの計画を承認しました。その大部分はデータセンターが密集する地域での電力需要増加と深く関連しています。
そのうち約48億ドルは、バージニア州の電力会社Dominion Energyのサービスエリア全体に割り当てられています。
PJMは、これらの送電網アップグレードは、中部大西洋岸地域および中西部地域における急速な電力需要増加の中で信頼性を維持するために必要だと述べました。需要の増加に加え、この計画は、バージニア州南部の新規発電所、PJM西部エリアでの将来の発電施設、ニュージャージー州の洋上風力プロジェクトの遅延、そしてバージニア州北部のデータセンター集積地域の負荷の増加への対応にも充当されます。
拡張計画の中心的な要素は、バージニア州のDominion Energy Virginiaが提案する23億ドル規模の525kV地下「バックボーン」送電線で、バージニア州全域にわたり185マイル(約297km)を結びます。このプロジェクトは、2032年6月の運用開始を目指しており、約15億ドルの費用がかかる高圧直流(HVDC)変電所2か所も含まれています。
この送電線は、世界最大のデータセンター集積地であるバージニア州北部ラウドン郡に約3GWの電力を供給するよう設計されています。他の複数ゾーンにまたがる拡張計画と同様に、費用は事業者の事業区域全体で分担される見込みです。
また、NextEra Energy TransmissionとExelonが提案した、ペンシルベニア州中部を横断する17億ドルの送電線も計画されています。両社によると、このプロジェクトはPJMの北東部地域の構造的な信頼性ニーズに対応するもので、2031年6月の運用開始を見込んでいます。
オハイオ州中部では、Grid Growth Ventures、Transource Energy(American Electric PowerとEvergyのパートナーシップ)およびFirstEnergy Transmissionによる合弁企業が、765kV送電線300マイル(482km)からなる11億ドルのプロジェクトを開発します。
その他のプロジェクトには、PPL Electricによる約5億8,000万ドルのアップグレードや、Exelonの子会社であるCommonwealth EdisonとPotomac Electric Power Co.によるそれぞれ約2億7,600万ドルおよび2億9,200万ドルのアップグレードが含まれます。
PJMの2025年の基本計画は、過去の年と比べて大幅に増加しており、2024年に承認された59億ドルのプロジェクトや、2023年の66億ドルに続くものです。これは、データセンターの需要が送電インフラへの大規模な投資の必要性を促進していることを示しています。
PJMは、その管轄範囲での需要が指数関数的に増加していることから、ますます苦境に立たされています。今月初めには、同社が最大で60GWの電力供給不足に直面する可能性があると報じられました。
昨年12月、RTOは最新の容量オークションで6.5GWの不足を報告しました。その結果PJMは、2027年中ばから始まる1年間のピーク需要と、必要な予備電力を賄うだけの発電容量が現時点では不足していると警告しました。
これらの懸念を受け、連邦政府内で対応が進み、トランプ大統領はPJMに対し、データセンター事業者が新たな発電設備の建設費用を負担する形で、緊急電力オークションの実施を要請しています。
この構想の条件下では、トランプ政権とPJMのサービス提供市場内の州知事がRTOに対して信頼性電力オークションを開始させ、テック企業やハイパースケーラーに対して、新規発電の15年契約に入札する機会を与える予定ます。報道によれば、この計画が実行されれば、新規発電所建設のために150億ドルを超える契約が締結される可能性があります。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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