マイクロソフト、Project Natickデータセンターを水中から回収
マイクロソフトは、スコットランドのオークニー諸島の沖合で2年間ほど小さなシステムを稼働させる実験を行ったProject Natick データセンター を地上に戻しました。
Natickは、密閉されたコンテナ内の12ラックで構成され、水深約117フィート(約35m)の海底に沈められていました。
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データセンターは864台のサーバと27.6ペタバイトのストレージを非反応性窒素ガスで満たされたシリンダー内に備え、光ファイバ接続と電力を提供するケーブルで地上に繋がれていました。
これは、2016年に3か月ほど小規模システムを沈めた実験に続くマイクロソフトにとっての2度目の水中データセンターに関する試みでした。
「私たちは今、さらに証明する必要性を感じているのではなく、私たちが行ったことを活かそうとしているところだ」とプロジェクトリーダーのBen Cutler氏は述べています。
「私たちは必要なことを行った。Natickは、もしそれが適切であった場合に、会社が利用する重要な構成要素です」
次に、マイクロソフトは、Natickサーバが陸上に設置されたレプリカに対し8倍の信頼性を証明した理由について調査する予定です。それは温度が安定していて、酸素腐食がなく、コンポーネントをぶつけたり押したりする人がいないことが原因だと考えられています。
調査結果の一部は、陸上でのデータセンター建設に役立つ可能性があると同社は述べています。また、プロジェクトの成功から再生可能性についての教訓も得るでしょう。Natickは、風力、太陽光、および実験的な潮汐技術に依存しています。「多くの陸上データセンターが信頼性の低いグリッドと見なされている中、本当にうまく実行できた」とマイクロソフトの特別プロジェクトの技術スタッフの主要メンバーであるSpencer Fowers氏は述べています。
「私たちが調査結果を見て、電力と信頼性に重点を置いたインフラはそれほど必要ではないかもしれない、と言うことができれば幸いです」
マイクロソフトは、将来の水中展開に関しプロジェクトはまだ初期段階であることを認めていますが、標準的なMicrosoft Azureと同等の機能を持つデータセンターを構築する場合、数十隻の船舶が必要になるだろうと述べています。2017年に、同社は同様のアプローチを示すデータセンターの「artificial reef(人工魚礁)」の特許を取得しています。
これを実際に行う必要はないかもしれません。しかしエッジの展開や高度なセキュリティが必要なデータに活用できるかも知れないと同社は述べています。
Azureのミッションシステム部門バイスプレジデントのWilliam Chappell氏は、次のように述べています。「私たちは世界中の大小さまざまなエッジデバイスを利用しています」
「人間が触れる必要がないようにデータセンターの信頼性を高める方法を学ぶことは、私たちの夢です」
Data Center Dynamics
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