JPMorganと三菱UFJがオラクル関連データセンター向けに380億ドルの債務パッケージを主導

ウィスコンシン州とテキサス州の施設が資金調達対象に

投資銀行各社は、Oracle(オラクル)と関連するデータセンター開発のために、総額380億ドルの債務パッケージを準備しています。

この債務パッケージは、JPMorgan Chaseと三菱UFJフィナンシャルグループが主導しており、ウィスコンシン州とテキサス州に建設されるデータセンターの資金調達に充てられると、Bloombergが報じています。

同報道は、この件に詳しい関係者の話として、キャンパスはVantage Data Centersによって開発されており、オラクルがOpenAIに容量を供給する契約に基づいて使用する予定であると報じています。

テキサス州シャックルフォード郡に建設予定の「Frontierキャンパス」には、すでに複数の銀行が230億ドルの融資を確約しており、これは債務パッケージの一部です。敷地面積は約1,200エーカーで、今年中に着工予定です。OpenAIによる利用が確定している一方で、ウィスコンシン州ポートワシントンのキャンパスについては現在も協議中です。

ポートワシントンのキャンパスは、 Interstate 43号線沿いの最大1,900エーカーの土地に建設される予定で、Vantageはすでに1.3GWの電力接続申請を提出しています。地元電力会社We Energiesによると、最終的には3.5GWまで拡張可能とのことです。

Vantageは、2025年6月にポートワシントン・プロジェクトへの関与が明らかになりました。土地はCloverleaf Infrastructureが所有しており、同社は以前から複数の事業者にその敷地を賃貸できる可能性があると述べていました。

Bloombergによると、債務パッケージの暫定的な金利は米国のベンチマーク金利に対して約2.5ポイント上乗せされる見込みで、最終的には従来型の融資投資家やプライベートクレジットファンドに分配される予定です。

JPMorganはコメントを控えており、他の関係企業も回答していません。

近年、データセンターの大型化に伴い、企業は資金調達のために投資ファンドを活用する傾向が強まっています。Metaは最大290億ドルの資金調達を目指しており、xAIはテネシー州のデータセンター向けに債務と株式で100億ドルを調達しました。

また、Blue OwlのReal AssetsおよびPrimary Digital Infrastructureは、OpenAIのStargateプロジェクトの旗艦施設であるテキサス州アビリーンのCrusoeキャンパス向けに150億ドルを調達しています。この施設は、Vantageの計画地から約35マイルの距離に位置しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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