ロシア国営ロステック、防衛メーカーのモトヴィリカ・プランツ向けにデータセンター開設
兵器開発データのホスティングに特化した新施設
ロシア国有技術コングロマリットのロステック社は、冶金・軍事機器メーカーであるモトヴィリカ・プランツ(MP)社のために、新しいデータセンターを立ち上げました。
ロステックによるとこの新施設は少なくとも今後5年間、MP社の軍事部門のコンピューティングリソースのニーズに応え、新製品開発のスピードアップや武器設計・製造に関わる技術プロセスの改善に貢献するといわれています。
またこのデータセンターのコンピューティングパワーは、必要に応じて「最短時間」で2倍にすることができます。この施設は ロステック社の 技術開発を専門とする 子会社テクノディナミカとともに開発されました。
「新しいデータセンターは、エンジニアリング・デザインセンターのコンピューティングリソースを5倍に増やしました。これにより、新しいタイプの軍用機器の開発期間を大幅に短縮することが可能になり、わが国の軍隊の利益に貢献することができます」と、国営ロステック兵器コンプレックスの産業ディレクターであるベクハン・オズドエフは述べています。
この施設には、通常のセキュリティ・安全システムに加えて、特殊な工業用空調システムが導入されており、-40~+40°Сの範囲の天候変化の中でもサーバーの温度を安定して保つことができます。
テクノディナミカ 社のイゴール・ナセンコフ社長は、 「また設計の自動化や生産の技術的準備を行うプロジェクトも活発に行われています。新しい機器やソフトウェアを購入し、必要なライセンスを取得しました。 ITインフラが更新されたことで、設計と生産の技術的準備のための単一のハイテク情報スペースが形成され、それによって製造された製品の品質が向上し、国防発注の完了までの時間が短縮されます」と述べています。
ロステックは2007年に設立された先端技術産業製品の開発・生産・輸出支援のための国営企業で、約700社の企業が集まり、防衛産業や民間部門の14の持ち株会社を設立しています。 モトヴィリカ・プランツ の歴史は1736年にさかのぼり、2016年にロステック社の傘下に入りました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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