新会社T4がニュージーランド南島にTier IVデータセンターを計画中
何年も待望のハイパースケールデータセンターが一度に2つも
新しく設立された会社が、ニュージーランド南島にデータセンター建設を目指しています。
T4 Groupは、5000万NZドル(3460万ドル)を投じて、Tier IV品質のモジュラーデータセンターを建設することを目指しています。場所やスケジュール、仕様などの詳細は共有されていません。
この施設では、サウスランドの2つの水力発電所、マナポウリ湖とモノワイ湖のエネルギーを使用し、自然空冷を利用する予定です。
「現在、ニュージーランドのデータセンターは、二次電源として石炭に大きく依存しており、企業はカーボンクレジットを購入することでそれをオフセットしています。」T4社の取締役David Simpson氏は、「私たちは、水力エネルギーへのアクセスなど、この地域特有の利点を活用し、真にグリーンで持続可能な地域資産を開発することができます」と述べています。
同社は、ニュージーランド初のカーボンニュートラルなデータセンターとなり、余熱の再利用を目指すと述べています。
「私たちは、熱などのアウトプットを可能な限り再利用したいと考えています。それが、今回選んだ特定の場所であり、そこにいるパートナーが熱を利用できるようにするためです」とSimpsonは語りました。
T4グループ(T5データセンターと混同しないように)は、ニュージーランドの地方にコロケーションデータセンターへのアクセスを提供することを目的に、2021年に設立されました。シンプソン氏はこれまで、炭素資産管理などのサステナビリティへの取り組みを中心に経験を積んできました。
同社は最近ニュージーランドのITサービス企業で、北島のファンガレイで施設を運営するAdvanced Data Centres(ADC)を買収しました。買収後も同社に変更はなく、ゼネラルマネージャーのDion McCrackenは、ADCでの現在の職務を継続する予定です。
Simpson氏はCRNに対し、今回の買収は見過ごせないほどの好機によるもので、「小規模なデータセンターと高いスキルを持ったリソースで離陸できる 」T4の存在感を高めることになると語っています。
T4はオークランドにコロケーションデータセンターも持っていると言われています。
ニュージーランドのほとんどのデータセンター、そして現在のハイパースケール施設はすべて北島に位置しています。しかし、Hawaiki CableのRemi Galasso氏は、ニュージーランドの南島に大規模なデータセンターを計画しています。DataGrid社は、インバーカーギル近郊のノース・マカレワに43ヘクタールの敷地を購入し、現在建設会社を公募しているところです。
この施設は、2024年にティワイ・ポイントにあるリオ・ティントのアルミニウム製錬施設が閉鎖されると、大幅な余剰電力が発生する予定のマナポウリ水力発電所からエネルギーを引き出す予定です。
また、南島ではクライド・ダムに隣接して小規模のクリプトマイニング施設も建設中です。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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