
韓国・蔚山沖に建設予定の海中データセンターが政府資金を確保
蔚山市、プロジェクト開発のために政府省庁から2,900万ドルの助成金を獲得
韓国の蔚山(ウルサン)市は、韓国海洋科学技術院(KIOST)と連携し、「カーボンゼロ水中データセンター」の建設計画を発表しました。
現地報道によると、同市は海洋水産部(中央省庁)による「カーボンゼロ水中データセンター標準モデル開発事業」の最終候補地に選定されました。政府は今後5年間にわたり、市および開発パートナーに対して400億ウォン(約2,900万ドル)の中央政府資金を提供し、データセンターの建設を支援します。
本プロジェクトでは、蔚山沖に主な冷却手段として海水を活用するデータセンターを建設します。報道によると、本プロジェクトは、耐圧容器設計技術と超高効率ハイブリッド冷却技術を組み合わせる計画です。
データセンターのアーキテクチャおよび電力設備は、モジュール式で標準化された構成で開発されます。これにより、将来のプロジェクトにおけるコスト効率と拡張性の向上が見込まれると共同開発パートナーは述べています。
本プロジェクトを支援するために、市はKIOST、蔚山科学技術院(UNIST)、POSCO、GS Engineering & Construction、SK Telecomなど12の産業・学術・研究機関と協定を締結しました。
プロジェクトの開発は今年、サイト分析および基本設計から開始され、性能試験および初期実証試験は2030年までに完了する見込みです。2031年からは、大規模な商用データセンター複合施設の建設が開始される予定です。
蔚山市の関係者は、「海洋科学技術と情報通信技術を融合した官民学の共同プロジェクトを通じて、陸上データセンターの限界を克服します。水中データセンターを拠点として海洋デジタル領域を拡大し、蔚山を持続可能なAI首都へと発展させていきます。」と述べています。
本プロジェクトは、2024年11月に初めて報じられました。当時、パートナー各社は、海底に10万台のサーバーを備えた水中複合施設の構築を目指すとしていました。
水中データセンターはここ数カ月で再び注目を集めており、複数の計画が浮上しています。2026年3月には、DeepGreen Western Passageが、米国メイン州沖において潮力発電を活用したデータセンターの建設計画を発表しました。
中国では、HiCloudが海南省において世界初とされる商用水中施設を運用しており、同データセンターは2025年に拡張されました。
一方で、同様のプロジェクトの多くは課題にも直面しています。例えば、サンフランシスコ湾で水中データセンターの試験運用を目指していたNetworkOceanは、許認可の問題に直面しており、現在は浮体式施設の実験を行っているとみられています。
最も著名な水中データセンターであるMicrosoftのProject Natickは、2018年にスコットランド沖で海底データセンターを展開しましたが、2024年に終了しました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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