EcoDataCenter、Iceotopeの液冷ラックを導入
クライメート・ポジティブを目指すスウェーデンのデータセンター事業者EcoDataCenterは、Iceotope社及びパートナー企業が製造する液冷ラックを導入します。
Iceotope、Schneider Electric、Avnetが提供するこのシャーシレベルのシステムは、スウェーデン ファールンにあるEcoDataCenterのコロケーション施設に導入され、 合弁企業の2社であるEcoDataCenterとユーティリティ事業者Falu Energi&Vatten社が提供する地域の暖房システムや熱電併給システム(CHP)プラントの運転で廃熱を再利用することに重点を置いています。
より少ないエネルギーを使用して
「私がわくわくしているのは、これまでに見た液体冷却のすべては大学やHPC向けにカスタマイズされたプロジェクトだったが、EcoDataCenterの関心はこれを従来のサプライチェーンに引き込んでいることだ。」とSchneiderのCTOオフィスのプログラムディレクターRobert Bunger氏はDCDに話しています。「私たちは、このタイプのソリューションが科学プロジェクトや概念実証から産業ソリューションにどのように移行できるかを見る最初の段階にいる。」
EcoDataCenterは、2019年後半にIceotope、Schneider、Avnetにり発表された合同システムの最初の顧客であり、データセンターのIT冷却に使用されるエネルギー量を最大90%、データセンター全体のエネルギー使用量を最大で14%削減できると主張しています。また液体冷却により、空調システムやアイルコンテイメントが不要になるため、システムは運用コストの削減や設置面積の削減を約束すると言います。また、非常に安定した動作温度を提供することで、ハードウェアの信頼性も向上させるとと言います。
システムは、ラックあたり46kWを冷却し、1.03の電力使用効率(PUE)として100kW超/ラックまで拡張できると言います。その他の利点と同様に、液体冷却は、無駄な熱を高密度の「高品位」状態で回収するため、EcoDataCenterは地域暖房およびCHPスキームでそれを再利用することができます。
「EcoDataCenterは、この革新的な新技術をアーリーアダプターとして採用しているが、マーケットの企業らはすぐに運用面や環境面におけるメリットを理解し、先導する私たちに従うと思っている。」と、EcoDataCenterのCEO Lars Schedin氏は述べています。
IceotopeのCEO David Craig氏は、エンジニアリング系企業やOEM取引を含むさらなるパイプラインが控えていることをDCDに示唆しました。この技術は、EcoDataCenterなどのコロケーション向け事例と同様、エッジアプリケーションにも非常に適しており、最小限のサポートでエッジロケーションに導入できるよう設計されているマイクロデータセンターに適用されることが予想されています。
「処理がエッジ側に移行するにつれて、筐体レベルの液体冷却は物理的なセキュリティも強化する。密閉されたボックスの方が改ざん防止機能があるためだ。」と彼は言います。「1.02~1.03のPUEを開梱してすぐにエッジで利用することができる。この水冷システムにより、一般的なIT管理者は、非常に複雑なシステム構成無しでサーバをラックに実装しつつ、ハイパースケール PUE を実現できる。」
Data Center Dynamics
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