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ラック配電の簡素化【特集】

電力はトランスを介して データセンター 内に引き込まれ、各設備に配電されます。しかし、サーバやスイッチへの電力供給を行う方法は変化しています。 それは主にサーバやスイッチの進化によるものです。

サーバやスイッチの性能はますますパワフルになってきています、しかしそれらは一般的には空冷式のラック内に設置されています。これは、より多くの電源ケーブルが必要であることを意味し、そして問題となります。この問題は、複雑なケーブル配線にかかる時間や労力だけではありません。

上げ床の下部に敷かれた電源ケーブルはエネルギーを供給しますが、しかし同時に、エネルギーが消費され熱に変わると、それを除去した空気を遮ります。

これを改善するために、電力はケーブルトレイから、あるいは(ますます)フレキシブルなコネクタをサポートする バスウェイ ( バスダクト )を介してラック上部から供給される流れになってきました。そしてラック内では、コンセントバー(ラック PDU )が個々のスイッチやサーバに電源コンセントを提供します。

【参考画像】共同カイテック サーバ給電用バスダクト SV-F型BlackBus

過去数年間、電力をラック内で分配する方法を簡素化する動きがありました。そして今後クラウドへの移行が進み、高密度化が進むと、さらなる変化をもたらす可能性があります。

複雑さの軽減

およそ10年前、Facebookはオープンコンピュートプロジェクト( OCP )を立ち上げ、データセンターハードウェアの設計を共有し、また他の人々もそれを改善できるようにしました。 Facebookやその他のOCP創設メンバーは皆、大規模データセンターでモノリシック(単一の)アプリケーションを実行するハイパースケーラーです。真に彼らにとって最適な標準化ラックシステムを作るため、当時のOCPメンバーは、より多くの機器をマウントできる「オープンラック(19インチではなく21インチ)」を新たに設計し、ラックPDUをラック背面から落とすオーバーヘッドバスウェイに似た カッバー(銅製)コネクタであるDC バスバー に置き換えました。

【参考画像】ヤマト通信工業社提供OCPラック

CircleBのMenno Kortekaas氏は、OCPラックでの簡素化された配電方式を気に入っていますが、彼の顧客は多くのOCPユーザよりはるかに小規模で、彼の助けを必要としています。

Kortekaas氏は、アムステルダムのMaincubes AMS01データセンターでオープンコンピュート対応機器で満たされたサーバ室を運営しています。そこは改装されたスペースであり、一部の機器もそうだ、と彼は言います。「そこにはFacebookから返却され、循環経済の専門企業ITrenewによりリニューアルされた機器のラックがいくつかある」

「顧客はPDUの代わりにDC配電を使用することを受け入れている」と彼はDCDに対し話しています。 「サーバに電力が供給されている限り、彼らは何ら気にはしない」 OCPキットを使用するには注意と理解が必要ですが、従来のラックPDUはエラーに対し脆弱であると彼は考えています。 「19インチラックもいくつか存在はしている。以前(ラックPDUの)ネットワークカードに障害が発生した際、交換作業時に誤ってサーバの電源を落としてしまった事があった。幸い、それは冗長化されていたので助かったが」

OCPラックは他とは異なり、そして特殊な物です。稀にビッグデータセンター内にそれらが満たされている場合を除いて。「OCPラックの導入はスキルに依存する」と彼は言います。「大規模な企業が独自のデータセンターを構築する場合、私は必要ではない」彼の顧客は6kWから11kW程度のラックを持ち、ラックはRittalによって組み立てられ、CircleBが導入を行います。

「我々はリモートハンドを提供している」と彼は言います。「何か問題があった場合は、彼らがログインし、我々が修正を行う。彼らが特定のハードウェアの知識を持つ必要はない」

おそらくこれはOCP機器が専門化されているからであり、そこで2017年に別の団体「 Open19 」がラック配電に関する代替案を開発しました。それは中堅企業にアピールする設計を行いました。

Open19は、当時LinkedInのチーフデータセンターアーキテクトであったYuval Bachar氏によって立ち上げられました。彼は、コストを削減するために、独自のネットワークハードウェアを委託し、独自のインフラストラクチャを設計するFacebookの動きを主導しました。その後、その設計を他のユーザと共有する目的でOpen19 Foundationを設立しました。

「OCPとOpen19の配電に関する主な違いは、共有するか専用であるかという点です」LinkedInの新しいオーナー企業となったマイクロソフトでデータセンターの効率化に取り組むBachar氏はこのように述べています。

「OCPでは、電力はバスバーを介して分配され、ラック全体がそのバスバーを共有する」と彼は言います。「そこで発生した障害は、ラック全体をダウンさせてしまう。Open19ラックでは、各サーバは低電圧DCを提供する電源シェルフから直接給電される」

Open19の電源シェルフは、サーバとスイッチのケージに12Vの電力を供給します。 IT機器の「ブリック」には電源が​​なく、ケージに差し込まれ、パワーバーにクリップで留められます。

理由はサーバには個別に電力が供給されるためです。Open19ラックには、OCPでは不可能なレベルのサーバ監視を含むことができ、そしてそれは一般的なOCPユーザでは必要のないものだ、とBachar氏は言います。「主な違いは、配電が共有環境か専用環境かの違いである」

それはすべて、扱うビルディングブロックに依存する、とBachar氏は言います。 Facebookには数万のラックがあるため、ラック単位で管理を行い、必要に応じてラック全体を再起動できます。「Open19では、すべてのサーバは重要と考える。それが、我々がこれを生み出した理由だ」

Open19の専用フィードは、従来の方法でサーバを監視および制御できますが、OCPラック内のフィードは、サーバ自体のデーモンでのみ管理できます。

OCP方式のラック単位のバスバーは、各社独自のハイパースケールサービスで使用している場合でも、あらゆるOCPメンバーに適しているわけではありません。 Facebookやその他のハイパースケール企業でのOCPの実装は多様化しており、マイクロソフト独自のOCPシステムの実装は、より専用的な制御と引き換えにバスバーが避けられていることが理解できます。

Open19は、OCP内の標準としてその仕様を提供していましたが、現時点では、どのOCPメンバーがその必要性を認識しているかは不明です。(続く)

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