ソフトバンク、大阪の液晶パネル工場跡地に150MWのデータセンターを計画

ソフトバンクが、大阪の閉鎖間近の液晶パネル製造工場跡地に150MWのデータセンターの開発を計画しています。

Nikkei Asiaが報じ、その後同社が認めたところによると、ソフトバンク株式会社は、大阪府堺市にあるシャープの液晶パネル工場の土地と建物を利用したデータセンターの建設に関する覚書をシャープ株式会社と締結したとのことです。

ソフトバンクは、44万平方メートル(470万平方フィート)の敷地に、150MW超の電力容量を備える75万平方メートル(800万平方フィート)のデータセンターを建設する計画です。着工は2024年秋で、2025年の稼働を予定しており、将来的には400MW以上に達する可能性があると同社は述べています。

ソフトバンクは、1月からシャープと協議を続けてきたと述べています。このプロジェクトは、工場の総面積の約60%を占める見込みです。

報道では昨年、ソフトバンクは「日本最大級のデータセンター」の開発に最大4億ドルを投資する予定だとされていました。

「ソフトバンクは、シャープ堺工場の土地、建物、電力供給設備、冷却システム、その他の資源を継承することで、データセンターの迅速な建設を目指している」と同社は述べています。

「ソフトバンクは、このデータセンターを自らの生成AI開発をはじめとするAI関連事業に活用していく予定です。また、このデータセンターを大学や研究機関、企業などに広く提供し、外部のさまざまなAI関連の利用ニーズに応えていく予定です」と同社は述べています。

同社は今後、シャープとのAI関連事業での協業も検討していくとしています。

大阪府堺市に位置する127万平方メートルの液晶工場は、2007年11月に着工。堺工場が閉鎖されるかもしれないという噂が最初に浮上したのは今年3月のことで、シャープは赤字の拡大と液晶パネルの価格競争に直面していました。

先月、シャープの親会社であるFoxconnが堺工場をデータセンター・キャンパスにする計画を立てているとの報道が明らかになりました。

ソフトバンクの施設は、同地に開発される少なくとも2つのデータセンターのうちの1つとなる模様です。

TELEHOUSEの親会社であるKDDIもまた、シャープ工場でのデータセンター開発に関してシャープと契約を交わしています。詳細については明かされていませんが、敷地内には「少なくとも1,000台のサーバー」が設置される予定で、その多くはNvidia GB200 NVL72で構成さ れるようです。

これまでの報道によると、シャープは、かつて世界最大の液晶ディスプレイ工場であったこの工場の買い手やパートナーを確保できなかったため、9月までにテレビパネル工場を閉鎖する予定であると報じられていました。シャープは、半導体工場としてこの敷地を利用しようとする企業を探していました。

ソフトバンクは現在、東京に4カ所、大阪と北九州に各3カ所、大分、福島、札幌に各1カ所の計13カ所のデータセンターを運営しています。

コロケーションや ホスティングサービスの直接提供だけでなく、ソフトバンクは子会社IDCフロン ティアを通じたサービスも提供しています。その施設には、約4,000台のサーバーラックを収容可能な50MWの東京府中データセンターも含まれます。

同社は他にも、インターネット・エクスチェンジのBBIXとダークファイバーのBBバックボーンも保有しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Caféが日本向けに抄訳したものです。

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