FCCが、T-MobileのMint Mobile買収を承認
米連邦通信委員会(FCC)が、T-MobileによるMint Mobileの買収案を承認しました。
T-Mobileは昨年、13億5,000万ドルを支払い、 Ka’ena Corporationとその子会社およびブランドであるMint Mobile、国際通話を提供するUltra Mobile、ホールセラーのPlumを買収する契約を締結したと発表しました。
FCCは買収について判断を下す際、「潜在的な競争上の影響と、公益上の利益の評価に基づき、 公益、利便性、必要性に資するものであるか、またT-MobileがMint MobileおよびUltra Mobile端末のロック解除を約束したことを考慮に入れた」と述べています。
Ka’enaの3ブランド、Mint Mobile、Ultra Mobile、Plumの総加入者数は、200万人から300万人と推定されています。
今回の買収における最大の資産は、T-Mobileのモバイルネットワークで運営されるMint Mobileです。 Mint Mobileは2016年に設立されたMVNOで、Ultra Mobileによって立ち上げられました。
Ultra Mobile自体も2011年に設立され、T-Mobileの5Gネットワークを利用しています。また、MVNAであるPlumも、昨年T-Mobileと卸売契約を結んでいます。
Mint Mobileの創業者であるDavid GlickmanとRizwan Kassimは、 T-Mobile傘下でも独立した事業ユニットとして運営を続けます。ちなみに、 ハリウッド俳優のライアン・レイノルズは同社の一部オーナーです。
この取引は、競合するMVNOであるLycamobileから反対を受けました。
Lycamobileは、T-Mobileからネットワークアクセスを卸売りベースで購入し、そのアクセスを顧客に再販しています。
FCCに提出した書類の中でLycamobileは、「 我々は、eSIMやT-Mobileの、5Gスタンドアローンアーキテクチャへのアクセスといった基本的な機能をT-Mobileから取得するなど、T-MobileにMVNO契約の条件を公正に守ってもらうことについて、過去数年間苦労してきました 」と述べています。
同社は、T-MobileによるMintとUltraの買収は「反競争的である」と主張しています。
「T-MobileによってLycamobileが受けている待遇は、 T-MobileとSprintの合併が承認される前に多くの関係者が、欧州委員会に警告した反競争的行為そのものです。請願者やエコノミストが予測したように、新生T-Mobileは、MVNOに公正な条件を提供するインセンティブが低下し、既存契約の打ち切りを画策するインセンティブが高まっています。」
これに対してT-Mobileは、FCCに訴えを棄却するよう求めています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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