楽天、英国でOpen RAN カスタマーエクスペリエンスセンターを開設

楽天モバイル株式会社(以下「楽天モバイル」)、楽天シンフォニー株式会社(以下「楽天シンフォニー」)、Rakuten Symphony UK LTDの三社(以下「楽天」)は、英国に「楽天 Open RAN カスタマーエクスペリエンスセンター」を開設したと発表しました。
この新センターは、日本と英国が協力し、Open Radio Access Networks (Open RAN) の欧州での普及に向けた取り組みを行うものです。

このセンターは、日本の総務省(MIC)と英国の科学技術省(DSIT)が、電気通信サプライヤーの多様性を高めるために共同で取り組んだ成果として、今週初め(3月28日)に開設されました。

楽天によると、このセンターは、新規および既存のネットワークにおけるOpen RANの実現可能性をめぐる相互運用性テストのための欧州のハブ拠点として機能する予定であるといいます。

このセンターでは、最新のOpen RANハードウェアや ソフトウェアを紹介するワークショップやイベントを開催するほか、欧州や中東の通信事業者や業界のサプライヤーに開放してテストが行えるようにする予定です。

英国のOpen RAN推進における楽天の役割は、英国政府が、同国におけるOpen RAN技術の開発を進めるにあたり、地元企業との協力者として楽天と同じく日本の通信事業者であるNTTドコモを選定したと発表してからちょうど1ヶ月後に実現しました。日本は、米国、オーストラリア、インド、シンガポールを含む他の国々と同様のパートナーシップを結んでいます。

日本の総務省国際戦略局国際経済課情報通信国際戦略交渉官の成瀬由紀氏は、次のように述べています。「総務省を代表して、私は、日本とイギリスが技術連携を強める中で、『楽天Open RAN カスタマーエクスペリエンスセンター』の開設が英国及びヨーロッパにおけるセキュアでスマートな5Gの発展にとって極めて重要な意味を持つと信じています。本センターが、通信のサプライチェーンの多様化に貢献し、欧州をはじめ世界におけるOpen RANの認知度向上に貢献することで、日本や海外のサプライヤー間の相互運用性を高めることを期待します」

楽天は、昨年8月、東京に楽天モバイルオープンイノベーションラボを開設し、特に仮想化Open RAN(vRAN)周辺のOpen RANの進化を推し進めています。

一方英国も、Open RAN技術の推進を公言しています。この技術は、プロバイダーが複数のベンダーのソリューションを「ミックス&マッチ」できる新しいタイプの通信キットを推進するもので、現在のネットワークセットアップでは不可能なものです。

英国政府は昨年、同国を5G技術革新の最前線に置くために2億5000万ポンド(3億600万ドル)を投資することを明らかにしましたが、これにはOpen RAN構想の推進も含まれており、米国、カナダ、オーストラリアは、よりオープンで安全なネットワークを目指す英国の計画を支持しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。