ウクライナ政府、ロシア軍進攻に伴いデータやサーバーの海外移転を準備
ロシア軍がウクライナへの侵攻を続ける中でウクライナ政府は、 キエフに集約したデータやサーバーを海外に移す準備を進めています。
ウクライナ国家特殊通信・情報保護局のビクター・ゾラ副局長はロイターに対し、今回の準備はあくまで緊急時対策であり、データを国外に移すには、ウクライナの国会議員の承認を得るための規制変更が必要になると述べました。
ロシアとロシアに支援された分離主義者がクリミアとドンバス地方を掌握した後、ウクライナは同様の掌握やサイバー攻撃で政府データが乗っ取られないよう、キエフのデータセンターに集約させるようになりました。
しかし、今やそのデータは、ロシア軍にとって格好の標的になっています。
政府はすでに、機器やバックアップをキエフから西へ、ウクライナのより安全な場所に移しています。
「新しい場所に移動し、データを保存し、データを削除して、これらすべてのデータを取り込まないようにすることができます」とゾラ氏はPoliticoに語っています。
政府のデータは、国家運営に重要な国家公務員やその他の市民を追跡するためにロシアによって使用される可能性があります。米国は2月、ロシア軍が同国を占領した場合に殺害するか収容所に送るべきウクライナ国民のリストを作成したと発表しています。
エストニアとモナコは以前、ルクセンブルクのデータセンター内に「電子大使館」を設立し、自然災害や攻撃によって国内のデータセンターがオフラインになった場合に備えて、政府データやアプリケーションの域外バックアップ場所として機能するようにしていました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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