バージニア北部、北京、ダブリンがハイパースケール立地のトップ3に選出

上位20市場が世界のキャパシティの60%を占める

Synergy Research Groupの報告書によると、わずか20の州または大都市圏の市場が、現在の世界のハイパースケールデータセンター容量の62%を占めています。

リストのトップは、意外にもバージニア州北部でした。2位は、Greater Beijingエリアです。この2つで世界のハイパースケールキャパシティの22%を占めています。

以下、アイルランドのダブリン、米国のオレゴン、アイオワと続き、5位は上海です。

上位20市場のうち、13市場が米国、4市場がAPAC地域、3市場が欧州にあります。

同報告書は、トップ20に米国市場が多いのは2つの要因によるものだとしています。1つ目は、世界のハイパースケールオペレーターの60%近くが米国に本社を置いており、そのうち4大事業者が含まれていることです。

2つ目の要因は、クラウド市場の収益のほぼ半分を米国が占めていることです。

同レポートは、インド、マレーシア、スペインの市場が牽引力を持ち始めていますが、米国と中国が今後数年間も数字を独占し続けるだろうと付け加えています。

SynergyのチーフアナリストであるJohn Dinsdaleは、ハイパースケーラが場所を選択する際には、さまざまな要因が影響すると説明しています。

これには、「顧客との近さ、不動産の利用可能性とコスト、電力の利用可能性とコスト、ネットワークインフラ、ビジネスのしやすさ、地域の金融優遇措置、政治的安定性、自然災害の影響の最小化などがあります。」と述べています。

さらに同氏は、「これらの要素を秤にかけると、ロンドンやニューヨークのような世界最大の経済拠点が不利になる一方、オレゴン、アイオワ、ネブラスカのような人口の少ない米国の州が有利になる傾向があります。一般的な立地決定基準は今後数年間変わらないだろうが、東南アジアやラテンアメリカなどの新興市場の高成長が主な要因となって、上位市場の構成は変化するでしょう」と語っています。

今月初め、Synergyの別の調査によると、ハイパースケーラは世界のデータセンター容量の41%を占めていることがわかりました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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