ストラスブールでの火災後、OVHcloudは今週からサーバ電源の投入を計画

3月10日の大規模火災事故でストラスブールSBG2施設を失ったヨーロッパ最大のクラウドプロバイダーOVHcloudは、残存 データセンター でのサービス復旧計画を発表しました。

SBG3については3月17日水曜日から電力供給が再開され、他の2棟のデータセンターSBG1とSBG4については金曜日まで電力は供給されないだろうとOVHcloudは予想しています。しかし、OVHcloudの創設者であるOctave Klaba氏はツイートで、SBG1とSBG4のサーバは2日間で再起動され、一方SBG3のサーバは再起動に6〜8日かかる可能性があるとコメントしています。SBG1の4つの部屋はSBG2とともに焼損しました。

それと同時に、同社はすべての顧客に電子メールを送信し、データが長期的に回復可能かどうかを示す内容を含む、全サービスのステータスを一覧で表示するステータスページを公​​開しました。尚、今回の火災により、Rustビデオゲームを含むいくつかのオンラインサービスのデータは失われてしまいました

SBG3の煤の洗浄

「来週後半の19日金曜日までにSBG1 / SBG4のリパワーリングを開始する。すべてのサーバが稼働するには2日程かかるだろう」と、Klaba氏はツイートのスレッドでこう述べています。「また来週の半ば、17日水曜日までに、SBG3の電源再投入を行う。すべてのサーバが稼働完了するまで、6〜8日程度かかるだろう」

以前、OVHcloudは、月曜日までにはSBG1とSBG4を電力復旧させたいと希望していましたが、現場の60人以上のエンジニアは、電力の復旧とインフラストラクチャの再起動に対し慎重なアプローチを取っています。

インフラ各設備は、グリッドに渡される前に、現場の発電機の電力を使いテストが行われています。OVHcloudが3月14日に公表した表によると、データセンターは一時的に電源とネットワークグリッドに接続されています。SBG3は明日新しいネットワークルームを必要とされており、そして3月17日に3棟のデータセンターすべてにおいて内部ネットワークが再構築される予定となっています。

最新情報によると、火災の物理的影響については引き続き管理されており、SBG3施設はぼちぼち乾くとされ、SBG3サーバルームの煤は明日(3月16日火曜日)から清掃が行われる予定です。

データ復旧?

ベアメタル、ホステッドプライベートクラウド、およびパブリッククラウドの利用顧客には、フランスの他の場所にあるOVHcloudのRoubaix(RBX)およびGravelines(GRA)データセンターでの代替サーバが提供されます。「今後数週間で約15,000台の新しいサーバの提供を約束する」とRoubaix工場でカスタムサーバーラックの生産力を強化した同社はこのように述べています。

SBG2でベアメタルサービスを利用していた顧客はデータを失う可能性が高いが、その他のいくつかのデータはバックアップから回復できると同社は述べています。但し各サービスに関する詳細は詳細シートに記載されている状況です。たとえば、一部のプライベートクラウドサービスは、SBG2の同じ部屋内に内部バックアップがあるものとしてリストされており、これらは「回復不能」とされています。

Klaba氏は先週、OVHcloudは完全な情報を提供し、「各顧客に特定の状況とオプションを記載した」メールを送信すると約束しました。

OVHcloudは、すべての顧客に対して、「無料の月額費用は早急に適用される」とし、RoubaixまたはGravelinesでサービスを開始させることを推奨してします。

火災の根本原因については調査が続けられていますが、先週、Klaba氏は、SBG2の無停電電源装置(UPS)の1つが火元ではないかと示唆していました。UPS 7は火災が発生する前日にメーカーのメンテナンスを受け、消防士が現場に到着した際に、UPS7とUPS8が燃えていたと言います。

Data Center Dynamics

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