暗号化メッセージングサービスSignalがダウン、WhatsAppからの移行でパンク
クラウド基盤を利用する企業がサービス障害に見舞われる
人気の高い暗号化メッセージングサービスのSignalに障害が発生しダウンしています。これは、親会社Facebookによるプライバシーポリシーの更新に伴い、膨大な数の利用ユーザがWhatsAppからの移行処理を行ったことが原因のようです。
クラウドの柔軟性にはまだ限界がある
Signal MessengerはSignal Foundationにより開発されました。
Signalは、自社 データセンター を所有しない代わりに、完全なクラウドベースの運用を行っており、AWSとMicrosoft Azureに依存していると考えられています。
「現在Signalは技術的な問題を抱えている」と同社はステータスページで説明しています。「できるだけ早急なサービス復旧に向けて尽力しています」
【更新】「弊社は今週、日々記録的なペースで新サーバの追加導入を行っていますが、本日は最も楽観的な予測値を上回る、膨大な数の新規ユーザからのプライバシーポリシー受け入れメッセージを処理している状況です。ご不便につきご理解の程よろしくお願いいたします 」と同社は声明で述べています。
「弊社はサービス復旧に向けて鋭意取り組んでいます。プライバシーは弊社の最優先事項ではありますが、現在容量の追加を2番目の優先事項として対処しております」
2020年12月時点でのSignalプラットフォームのアクティブユーザ数は約2,000万人でしたが、今回のWhatsAppのプライバシー更新により、その数は大幅に増加したと考えられ、またElon Musk氏やEdward Snowden氏が宣伝したこともあり、数百万もの新規ダウンロードが行われる結果となっています。
WhatsAppは、20億人もの全利用ユーザに通知を送信し、2月8日までにプライバシーポリシーを受け入れるように強制しました。しかし多くのユーザは、Facebookにデータへのアクセスが殺到することを懸念していました。今回の更新の本質は多くの人により誤って伝えられており、Facebookはすでに更新を恐れる人々のデータの一部にアクセスしていましたが、注意すべき点は、この更新により、かなりの数の人々がWhatsAppのプライバシーへの影響を認識したことです。
【更新】この記事が公開されて以来、WhatsAppは、プライバシーポリシーに対する驚きが高まっていることから、プライバシーポリシーの受け入れ期限を延期すると発表しました。
その結果、競合の暗号化メッセージングサービスTelegramでもユーザが急増する結果となりました。
Telegram創業者のPavel Durov氏は、結果として新規ユーザは500%増加したと述べ、「人類史上最大のデジタル移行」であると付け加えました。
WhatsApp代替案に関連する騒動は今週、熱狂的な勢いに達し、 Signalアプリとは何ら関係もないSignal Advance Incの株価が6,000%も急騰するという事象も発生しました。
Data Center Dynamics
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