海底ケーブルの障害によりパキスタンのインターネットサービスが混乱
エジプトのアブタラット近郊で起きた 海底ケーブル の障害が、パキスタンのインターネットサービスに数時間の影響を及ぼしました。
各インターネットサービスプロバイダーは、影響を受けたSEA-ME-WE 5ケーブルから、国内の他の6本の海底ケーブルが持つ予備容量へ移行しています。
このケーブルは、パキスタンの約40%にサービスを提供しているパキスタンのISP Trans World Associates(TWA)によって使用されています。
パキスタン電気通信局は次のように述べています。「パキスタンに上陸する国際ケーブルの1つに障害が発生し、追加の帯域幅を確保することで、関連するサービスプロバイダーが継続的なインターネットサービスを提供できるよう、代替の手配を行っています」
「障害復旧作業は進行中です。ただし、障害が完全に解消されるまでに時間がかかる場合があります」
障害の正確な原因は明らかにされていませんが、以前にも同国はケーブル損傷や切断による同様の問題に見舞われました。
中国は、Pakistan East Africa Connecting Europe(PEACE)ケーブルと呼ばれる同国への別のケーブルに資金を提供しています。PEACEは、フランス、エジプト、ジブチを結ぶ中国のデジタルシルクロードイニシアチブ(一帯一路構想)の一部を担っています。
そこでケーブルは分岐し、1つのセクションはアフリカへ南下しソマリア、ケニア、南アフリカに続きます。もう一方のセクションはパキスタンに向かい、そこから中国まで陸路で続きます。
そしてファーウェイとのパートナーシップによる2億4000万ドルのプロジェクトである地上セクションは、中国の新疆ウイグル自治区に結ばれます。
カラチにアラビア海の陸揚げ局を建設するISP Cyberneによる申請を政府は今月承認し、ケーブルは今年3月にパキスタン領海に敷設される予定であると日経は報告しています。
PEACEと地上ケーブルの多くは、中国の譲許的融資を通じて資金提供されました。この国は低金利の有利な融資を提供し、最終的には中国企業への支払いに使われることがあります。
新しいケーブルは、ケーブル断線に伴うパキスタンへの障害を減らし、また、パキスタンと中国両国が敵とみなすインドを先に経由するインターネットトラフィック量を減らします。
Data Center Dynamics
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