ARMがMarvell ThunderX開発に多額の投資
ソフトバンクが所有し、英国を拠点とする半導体設計企業、ARM社は米国の Marvell Technology Group(マーベル・テクノロジー・グループ)社 と長期戦略的パートナーシップを締結し、少なくとも今後3年間はマーベル社のThunderX開発に資金を提供するために「多額の投資」を行う計画です。
ThunderXサーバーは最も広くサポートされているARMベースのサーバープロセッサですが、Intelが主導する業界ではチップアーキテクチャの市場占有率は依然として僅かです。
ARMing up(立ち上がる)
ARMのIPプロダクトグループのプレジデントを務めるRene Haas氏は、次のように述べています。
「このパートナーシップの拡大により、Marvellは今、世界で最も先進的なサーバープロセッサテクノロジを開発し、成長させることができます。」
昨年、MarvellはThunderXの開発企業である Cavium(カビウム)社 を60億ドルで買収し、その後BroadcomのVulkan ARMチップから技術買収をしました。現在のCPUであるThunderX2は、 ロスアラモス 国立研究所、Met Office( イギリスの気象庁 )、およびフランスのCEA( 代替エネルギー・原子力委員会) のスーパーコンピュータに採用されています。また世界最大のARMの導入事例である「Astra」、あるいはイギリスの研究プログラム「Catalyst UK」でも採用されています。
Marvellの 最高戦略責任者兼ネットワーキングおよびプロセッサ部門のEVPであるRaghib Hussain氏は、次のように述べています。「MarvellのサーバープロセッサテクノロジへのARMの投資は、開発チームの強みを証明するものです。そして、グローバルコンピューティングエコシステムのために、高度に差別化されたソリューションを拡張する当社のビジョンを加速させます。」
「さらに、両社のパートナーシップは、画期的なサーバープロセッサソリューションをクラウドや高性能コンピューティングの利用顧客に提供するというMarvellの戦略的コミットメントを強化し、 ARMアーキテクチャをベースにクラウド規模のコンピューティングを次のレベルに引き上げます。」
昨年、マーベルは、ロスアラモス国立研究所から、国家原子力安全保障局(NNSA)のストックパイル・スチュワードシップ・プログラム(SSP:核兵器備蓄性能維持計画)の推進に役立つ高度なサーバーテクノロジを設計するための資金を授与されました。
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