チップ受託製造部門の拡大を目指す中、Intel Foundryのトップが辞任へ
全社的な人員削減が進む中、Randhir Thakur氏が会社を去ることに
インテルのFoundry事業部門のトップRandhir Thakur氏の辞任が決定し、このことはチップ製造受託事業を立ち上げようとする同社の取り組みに打撃を与える形となります。
The Register と Bloombergがスクープした内部メールによると、Thakur氏は、”社外での機会を追求するため “退任するとの事です。
Thakur氏は、2023年の第1四半期までは会社に残り、まだ非公開の新しいリーダーの引き継ぎを行なっていくとのことです。
また、イスラエルの委託チップメーカー、Tower Semiconductorの54億ドルの買収処理が完了するまでは、同氏は留任する予定です。
前四半期の収益が前年同期比20%減、純利益が85%減と落ち込む中、インテルは大規模なレイオフと支出削減を計画しており、その中でThakur氏の退任が決定しました。
インテルは、2023年度に30億ドル、2025年度には最大100億ドルのコスト削減を目指しています。
このコスト削減の背景には、景気減速と、AMDにシェアを奪われたインテル自身の技術的な失敗という2つの要因があります。今後、Arm、RISC-V、AI専用チップなどが、さらなる市場シェアを奪う危険性があります。
Intel Foundry Services(IFS)は、その衰退を回避する道として2021年初頭に立ち上げられたもので、CEOのPat Gelsinger氏は、競合他社のチップを製造することによる収益向上を期待しています。
しかしIFSは、現在のマーケットリーダーであるTSMCや、Samsungとの競争に直面している状況です。
Gelsinger氏は、スタッフ向けのメールの中で、Thakur氏が “大手ファウンドリ出身のベテランで構成されるベテランリーダーシップチーム “を設立したことに感謝の意を示し、そしてIFSが “モバイル及び自動車分野での大手顧客の受注を確保した “事をアピールしました。
同部門の第3四半期の収益は1億7100万ドルで、インテル全体収益の1%強を占めています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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